meta.kimura

感情の率直と、思索の明澄と、語と文との簡潔とです。

見て2秒でわかる資料を作れ!


 社会人になって、初めて勤めた会社とか、
          初めてついた上司とか、 ってのは、

 なんだかんだ言って、「 原体験 」になってるもんで。

 ちょこちょこ、事あるごとに思い出したりしている。


 そんなかでもよく思い出すのが、タイトルの言葉。
 社長が先輩を怒ってたときに聞いたもんだったかと。

 そんな無茶なw って感じにも思えるんだけど、
 これが意外に名言である。  

 「 見て2秒でわかる資料を作れ! 」




 pptとか作ってるときに思い出すと、推敲が深まる。

 だいたい、2秒なんて印象だけである。
 「 印象だけで伝えろ 」と同義なのだ。 

 無茶である。  そんなこと、そもそも無理である。

 そのときの資料なんて、コンサルティングで使うもの。
 pptの1スライドとはいえ、ね。 伝えたい内容は多いし、深い。

 でも、 それでも、 「 2秒で伝えろ 」 と言う。
 当時は、なんとも理不尽な要求であることだなぁ、と思ったもんで、
 その場においては、伝わらない言葉だったかもしれない。
 
 ただ、やっぱり印象勝負なのである。
 広告会社だったし。

 いかに1イメージで本質に近いメッセージを、ぐっと伝えるか。

 ぐだぐだ書いた枝葉の情報なんて、文字として持って帰って
 読み込まない限り、残らないもの。
 こんなんだったな、という印象やイメージの方がよく残る。


 未だによく覚えてるプレゼンで、「 文字が1つもない 」ってのがあった。
 全部写真だから、さながら(そのまんま?)スライドショーであるw

 そのプレゼンの、角砂糖と粉砂糖の例え話はまだ覚えている。

 「角砂糖は、固まってるから、1個単位でしか対応できません。
  でも、粉砂糖なら、あなたが好きな分だけ、自由に砂糖を入れられます。」

 ってやつで。

 グーグルの広告が、より柔軟に広告主に対応できるようになったよ
 っていう話だった。

 人間、売り上げが95%上がった!!! とかより、
     売り上げが大幅に上がった!!! の方が覚えやすかったりするのだ。

 いや、もちろん、信頼性を増すためには細かい情報を入れ込む必要はあるんやけどね。


 なんせよ、
 pptを作ってるときとかに、

 「 これ、2秒で伝わるかな? 」

 なんて考えてみるのは悪くない。
 ある意味ここにこだわってるから、1スライド1メッセージになるんかもね。

 なかなか難しいんだけど、ハードルが高い分、洗練されます。





 それにしても、こうやってとにかくわかりやすく資料をまとめよう
 とする傾向とか、明らかに前職で培ったもんがあるよなぁ。 しみじみ。