meta.kimura

感情の率直と、思索の明澄と、語と文との簡潔とです。

課題はなくしていいのか?


 昨日のおっちーさん(@otti0712)のつぶやきに思わず反応してしまった。

 最近こういうのが多いから注意せねばならぬな。

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 ◆ 最近、社会課題の本質や解決策がだいぶ見えてきた。カンブリア宮殿見てるだけで
 いくつの成功モデルが分かることか。◆見えている人も全国にはたくさんいる
 (ツイッターユーザーにも)。あとは、やるだけ。行動し、孫正義や柳井社長、
 小嶋光信さんにつづこう!『やったもん勝ち』ですね!
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 おっちーさんが何かすごい!ってのはSCANの中でもよく知れてることです。

 特に、エンドゴールに入ってからのおっちーさんからは、何かただならぬものを
 感じていたりします。

 今回もすんげぇなぁ、と思って単純に、

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 その本質や解決策を是非言葉にして伝えてください。そんな答えがあるなら
 教えて欲しい。。。
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 と聞き返してしまったのがまずかった。。。単に言葉にして欲しかったのですが、
 以下、返ってきた返信で謝られてしまいまして。

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 @nekoshami 誤解しやすいし、生意気なつぶやきだったと反省してます。全国に
 ビジネスや地域活性の成功事例はでてきています。その成功事例を、その場で終わら
 せずに後に続くことが大事なのですが、なかなか次に続いていない気がしていて。

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 @nekoshami ただ真似をするだけでは突き抜けない壁があり、それは多分現場で
 何度もぶつからないといけない。そのぶつかったときに、成功事例に学んだり、
 適切なフィードバックがうけられると成長・課題解決に早く近づけると思います。

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 @nekoshami そう思い、成功事例が増加してる事は非常に良い兆しだと感じました。
 それが飛躍して、後につづく人材がたくさん現れれば、社会課題は解決されると
 思いました。 ちょっと飛躍しすぎでした。すみません。

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 いや、こっちこそ変な聞き方してごめんなさいm(_ _)m


【 ごめんなさいねこ、らしいが、なんかふてぶてしくない??? 】


 ちなみに、おっちーさんの見方は的を射ていると思う。1つの真である。

 スケールアウトと一言で言ってしまえばそれだけだが、成功事例を他地域に
 広げるのは、そう簡単ではない。広げようとするときには2つの手段、つまり、

  ・1つの事業体が大きくなって、広がる
  ・いろんな所で、いろんな人が同じようなことをやって、広がる

 前者は、この時代においてナンセンスだろう。多極化は必然ではなくて、もはや
 必要なのではなかろうか。

 ということで、後者のいわゆるスケールアウトを目指すことになるのだが、
 やろうと言い出す人がいない、地域適応がうまくいかないなど、ハードルは多い。
 このハードルにくじけないように、いろんな人の、いろんな段階での、支援が
 必要とされているのではないか。

 これに対して、連携のイメージでも書いたように、統一的な支援ネットワークは
 やっぱり危うく、めんどくさい。いろんな成功事例が目立つことで、分散的な
 ネットワークがたくさんあり、ゆるやかに、それとなく連携する形ができてきて
 いるのかもしれない。それは1つの光明である。



 そして、ここまで書いてきて、なんだが、おっちーさんと明らかに思想が
 食い違う部分があって、それが今日のタイトルであるw

  課 題 は な く し て い い の か ?

 日本は戦後、目に見える課題をどんどんどんどん解決させてきた。
 その成長はわかりやすく、人間の生活を豊かにしていき、現在ではそれほどの
 不便を感じることはなくなった。

 この高度経済成長を成し遂げた背景の1つに、「 課題解決は楽しい 」という
 感覚があるように思っている。

 そして、今の日本には、目に見えて楽しい課題解決はあんまり残っておらず、
 今の不便がないことにより、人は未来を語らなくなったとも考えられる。
 (ちょっと前にドラえもんは死んだ。という記事で書いた)

 結果として、より高度な、見えにくい、わかりにくい課題解決に向かっている。

 とはいえ、人々は課題解決の達成感を求めていると仮説すると、
 また道は3つぐらい考えられる。

  ・見えにくい課題をみんなが見えるようになる。
  ・わかりやすい課題がある場所にいく。
  ・わかりやすい課題を敢えて残す。もしくはつくる。 (笑) 

 なんにせよ、「 課題を解決してみんな幸せ 」とは思わないのだw
 天邪鬼だからw

 むしろ、「 課題があるのが幸せ 」なのかもしれない。


 「 俺の病気を勝手に治すな! 」はべてるの家とかで言われる言葉だったか。

 社会で捉えれば全ては自浄作用ではあるが、無理に治さずともいいのでは?と思う。
 たまにはやすらかに死するところがあってもいいじゃない。