meta.kimura

感情の率直と、思索の明澄と、語と文との簡潔とです。

にしあわくらで感じたこと2 コンセプトアウト


 西粟倉へのインターンは、聞いてる限り結構厳しい。


 「 とにかく、売れるもんは何でも売ってこい 」

  → 「 何があるんですか? 」

 「 ビジョンだ!!! 」


 こんなやり取りが本当にあったのかどうかは知らないが、
 まぁ、だいたいこのような会話があるのだろうと思う。




 きっと井上さんはこのいい笑顔でえぐいことを言ってるんだろう。


 「 100年の森構想 」自体を売る。

 言葉しか知らんのやけど、めっちゃコンセプトアウトやなぁ、と思った。






 前の記事で言うと、Community of Yes の話が近い。

 ビジョンを語る。
 そして、そのビジョンの方向に向かう人、向かいたい人が周りに集まってくる。
 だから、その人たちとの結びつきは非常に強いのだそうだ。

 これは、もはやお客ではなくて、同じものを目指す仲間に近い。

 牧さんが昔、顧客の段階に
 ビジター → リピーター → サポーター → メンバー
 の4段階を想定しているという記事を書いていたが、
 なんだかこのコンセプトアウトな営業では、いきなりサポーターに
 なってしまうんじゃないか、とまで思えてくる。


 ちなみに、コンセプトアウトってのは、

 プロダクトアウト : これ便利だから作ったら売れる! 
   ↓
 マーケットイン : 何が欲しいのか聞いてみて、それに合わせて作って売る。
   ↓
 コンセプトアウト : 価値観的なものの提案???

 って文脈で捉えています。


 ニーズを見ないわけじゃないけど、ビジョンに忠実。
 ある意味、コンセプトアウトの戦略では、

 商品に多少の欠陥があることよりも、
 ニーズに媚びすぎてビジョンから外れることの方が
 致命的なダメージになるんだろうなぁ。

 きっと今までの「 お客様 」というイメージでは捉えきれないのではないか。
 半分お客なんだけど、そのビジョンを共に目指すことに満足感を覚える
 わけで、きっとそういう人は消費者でもあり、生産者でもあるのだ。


 そんで、多分、コンセプトアウトな戦略に必要とされるのは、

 ちゃんとニーズを聞く耳を持ちつつ、ビジョンを語れる営業と、
 「 一緒に作ってる 」感覚を出せる場や関係を作れるコーディネーター

 ではなかろうか。

 う~ん、NPOとかコンセプトアウトな業界だから、
 この2つはちゃんと意識しておかねばなぁ。
 ( 私の場合は、事業が自分からズレてる分、語れないけど。 )






 そういう一緒に場をつくってる感覚って意味では、
 一緒に歌ってみるのもいいのかもしれんなぁ。