meta.kimura

感情の率直と、思索の明澄と、語と文との簡潔とです。

オタクな話を聞くのは楽しい 【 葦船オープニング 】


 今週末は何かと動いてた。
 金曜夜から ぼたまん、葦船、お留守番、SFCnagoya、ルームシェア
 葦船、バードさん、ゆらり庵、葦船、と、秋だからかなんだか活動力が
 高めな週末だったような。そしてあらかじめ予定の入っていない10月の
 土日ももうなくなったな。


【 ゆらり庵におったぼうず。こどもはどう撮っても絵になるな 】




 ってことで、書きそびれていた葦船プロジェクトのオープニングイベント
 で感じたこととかをやっとこさ書こう。
 葦船プロジェクトについては、かわすみの記事で紹介してる。
 そちらを参照してもらうか、えびす町内会のサイトで見て欲しい。

 金曜の夜に行ってきたのは、葦船作りはじめのオープニングイベント。
 栄からちょっと南にいったところ、矢場町2番出口スグの光の広場に
 なんだかでっかい木組みが建っている。その上でこれから2週間かけて
 葦船をつくっていくらしい。


【 夜だから見えにくいけど、こんなところに異様な木組みがw 】

 そのオープニングってことで、駆けつけていたのが、、、、
 ごめん、詳しくは知らないんだ。

 南山大学の人類学系の先生と、なんかカヌーとか、伝統的な船で世界
 中の海を渡り歩いているような冒険家の方だ。なんちゅーか、学者と
 冒険家の異様な組み合わせ、、、ではなく、意外にこういう組み合わせ
 は多い。探求者という意味で両者は近い。

 ようは、海洋マニア、っていうか、海オタク、船オタクの組み合わせ
 ってことです(笑)




 いやー、このお2人の話がおもろかった。
 本当にマニアック。っていうか、誰もついていけねぇよw

 ・骨組みと皮とかで、水が入ってこなくして浮く船
 ・素材自体が浮く性質を持っていて、それを束ねて浮く船
 ・浮く素材をくりぬいて人が乗る船

 ってことで一応、世界の船の分類ってことだったんだけど。
 次々と写真で紹介される船に一番反応していたのは間違いなく
 しゃべっている2人だw
 「 アウトリガー 」とか、マジで説明がなかったw
 写真見てたらなんとなくどういうことかわかったけど。

 それでも話を聞くのが楽しかったのは、2人が本当に、本当に
 船が好きだったからだろう。めっちゃ楽しそうに話しているのである。

 「 これがかの有名な○○○号なんですけどね 」

  ⇒ 多分、観客は誰も知らないw

 「 この絵だと、アウトリガーとダブルカヌーの丁度中間いってるよね 」

  ⇒ どこをどう見たらわかるんだかw

 話してる人が楽しそうだと、こっちも楽しくなってくる。
 ( 但し、あんまり冗長にならない範囲でね )
 しかもマニアックだから、話が深い。なんか極めようとしている人の、
 そして、その道での経験を積んできた人の雰囲気がある。そんで、
 言うことがちょっと違う。

 「 日本は、カツオとかマグロとか名前があるけど、アメリカだと
   全部Fishだからな。海のものに関する名前が、地中海の国と比べて
   も7倍ぐらいあるらしい。だから日本はすんごい海洋民族の国なんだよ 」

 「 太平洋渡るなんて、意外に簡単なんだって。3ヶ月ぐらいあれば、
   渡れるもんだ。日本の近海ってのは世界でも難しい海で、そこさえ
   抜ければ、太“平”洋。穏やかでわかりやすい海なんだよ。
   だから、南アメリカと日本でおんなじ遺跡があったって不思議じゃない
   世界は海でつながってるんだから 」

 てなことを言っていても、なんだか説得力がある。
 日本を捉えるときに、海ってそんなに重要だったんだなぁ、と再認識できた。

 古来からその地の素材で、あり合わせだけど工夫が重ねられた船。
 そんな技術を復活させる必要なんてないんだろうけど、今、こうやって
 栄の街中で作られることで、その時代の精神が蘇るといいなぁ、と
 個人的には思っております。


 それにしてもデカい! ほんで、楽しく、おもしろい企画である。

 葦船作りは、雨の日を除いて、これから10月23日まで毎日光の広場で
 行われます。一般の人も随時お手伝いができるようなので、お時間がある方は
 葦とたわむれる休日もよいかとw

 作られる船は全長12mとか。これに乗って、伊勢神宮行くとか、そんな
 ロマンはそうそう味わえたもんじゃないだろうな~