meta.kimura

感情の率直と、思索の明澄と、語と文との簡潔とです。

森の話 【 hoz-pro 】

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 くろさんの話がおもしろかった。くろさんは、木工職人と一般の人の間をつなぐ役割で何かできないかと模索中の方。今回のhoz-proでそんなくろさんと一緒に森に入る機会を得ることができたので、話題をtips的にまとめてみる。

森の中の音って、場所によって違うんだよねぇ。やっぱりきちんと管理されてるところは、下草も生えてて、虫がたくさんいたりするから、音の種類も多くなる。

 動物だったり、虫だったり。木の葉が風で揺れる音だったり。当たり前なんだけど、森の中でも場所によって聞こえる音は違う。山の中の地権って細かく分割されてるから、少し歩いただけでも管理の状態が違うし聞こえる音も変わる。

 多分、いろんなモノの見方と同じように、森についての知識が増えるほど、聞こえる音の種類も増えるんだろうなぁ。知ることは体験を豊かにする、って言うと、さすがに大げさ過ぎか (;・∀・)

 

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あーここの竹林もひどいなぁ。竹の成長速度って知ってる?実はたけのこが出てから、3ヶ月で15~6mぐらいに育つ。だから、木を育ててるところに竹が入ってくると、木が競争に負けちゃう。

 いや、これは知らんかった。日本の竹林はモウソウチクって種類がほとんどで、ピーク時には1日に80~100cmも伸びるとか。。。これじゃどんだけ切っても、、、と少し絶望してしまいそうになる。

 たけのこを取ったり、里山の竹を活用することもなくなって久しい。どこに行っても密集し過ぎて、折れて倒れてる竹林を見る。この成長速度なら、今の市場のスピードにもついていけるから、可能性も秘めてるんだよなぁ。

あそこはどうなってるんだろ?林道なのか、それとも地すべりかなんか起こったのか。下草がないと、雨が降ったときに、地面に直接雨があたって地面が固くなる。雨でも結構強い力で圧されるんだ。

 これも、初めて聞いたこと。なんか西粟倉とか行ってるくせに、全然知らなかったんだなぁ、と実感してしまった。地面が固くなると、草も生えないし、水も染み込まないから、地表を水が流れて。表層の土が持ってかれる。腐葉土はできなくなる。

 こんなところにも、悪循環。システム思考の本を読んだときにも思ったけど、なんで世の中には循環構造が多いのかね?

 

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あ、あそこは多分、1回も間伐されてない。農業と一緒で、林業も育てながら間引いていく。だいたい1ヘクタールに3000本だっけな?それぐらい植えて、よく育ってる木を残してく。だから、間伐してないと森が真っ暗になって。あ、この辺に地表に出ているフサフサのは木の根っこね。根っこが地表に出てるってことは、もう、表層の土は全部流されちゃってるってこと。

 確かに、森の1区画が暗い。木が多くて、地表が見るからにガサガサになっている。感覚的にわかってしまう、荒涼感というか、ああ、やばい、やばい、っていう気がしてくる。

 「 他に植物がないでしょ。だから、地表に出てる根は全部ここの木の根ってこと 」って、ちょっと考えたらわかることなのにね。

 なんというか、やっぱり実際に森に入って、話を聞くとわかりやすい。
 てか、全然知らんかったんやね、俺 (;・∀・)

 

 

神去なあなあ日常 (徳間文庫)

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