先週、知多娘のオーディションに行ってきました。まいど、ちょこちょこ呼んでもらえるのはありがた
いことです。声優さんとか、オーディションとか、そういう世界に触れられるのはすごくおもしろくて刺
激になります。萌え系独特の空気感や、ピリッとした緊張感。一方で知多半島ご当地のキャラクターを応
援・支えつつ、他方で人を評価し、選抜する厳しさがある。ステージに上がる人ばかりでなく、観客も楽
しみながら真剣に悩みます。自分の1票を誰に投じるかで声優が決まる。その真剣さは、知多娘への愛情
が産むものなんだろうなぁ (;・∀・)
さて、そんなオーディションの最後で知多娘のプロデューサー(?)大久保さんが言った言葉が印象に
残りました。「 この子たちが向かっていく芸能の道というのは競争の世界 」みたいなことだったよう
に思います。競争、競争。きょうそうなのかぁ、と。うん、確かに芸能界ってのは技術があるとか、人気
が出るとかしてないと生き残れない世界なんでしょう。だからみんな頑張らないといけないし、成長をし
ていかないといけない。それはなんとなくわかります。うん、でも、競争と言い切ってしまうのはちょっ
ときびしいなぁ、って気がしてしまうのです。
ロフトワークという会社をご存知でしょうか。昔、僕が新卒のときに面接を受けた会社の1つです。あ
のときは2007年だったかな?当時の事業内容は、ざっくり言っちゃうとクリエイターズマーケットの
Web版みたいなもんでした。デザイナーとか、アーティストみたいな人が登録をしてWebサイトにポ
ートフォリオを載せる。それを見て、企業だとか、お店だとかが「 うちの看板をつくってくれ 」みた
いな発注を出すって仕組みだった、ハズです。(;´Д`) 今でもよくできた仕組みだと思ってます。
美術系の市場も日本には十分あって、ここはおもしろい会社だな、と感じてエントリーしていた。結局
代表面接で落ちたんですが、その面接のときひっかかった言葉がありました。「 見込みがない人は(発
注がこなくなって)辞めていくんだから、健全な仕組みでしょ 」もう何年も前だから、細かくは覚えて
ません。ただ、こんなような内容の話をされた気がして、そこだけ頭のどこかにつっかかった。
厳しい世界なのはわかる。でも、こぼれ落ちた人はどうなるんでしょうか?
まだまだ考えが未熟だったから、その場で反論するようなことはできませんでした。ずーっと頭のどこ
かに刺さってただけです。それは今でもひっかかっていて、じゃあ結局どんな仕組みがいいの?って問い
を投げかけ続けています。残念ながら、答えはなかなかでません (;・∀・)
おそらく、これからの時代はもっと激しく個人と個人が競争(競合?)するようになるんでしょう。大
きなビジネスが成り立たなくなってくるほど、小さなビジネスが群生します。その中でそれぞれが差別化
していくなんて無理な話。例えばWebサイト制作なら、あっちの人でもこっちの人でもできる。そーな
ると比較して、比較して、よりクオリティの高いところへ集中する。人材も流動化してるし、各分野で同
じことが起こります。個人々々が事業主的に、と言えば何だかカッコよく聞こえますが、その中では血で
血を洗う競争合戦が繰り広げられる可能性もあるのです。
あーやだやだ。そんな競争からは、さっさと身をひきたいもんです。Web的な世界が広がって、何か
1つに特化した天才には生きる道が拓かれた気がします。それはそれでいいので、いったん横に置いてお
いて。トップの技能ばかりに目を向けるのではなく、もっと競争からこぼれ落ちた人の中途半端な能力を
大切にすべきなのではないでしょうか。ニコニコ動画で数十人を相手にピアノを弾いてる人はとっても楽
しそうです。別に何を目指すわけでなく、まったりとしています。そーいう時代じゃないし、ビジネスと
趣味とは違うと知りつつも、もっと中途半端が活かされるシステムを考えていけないかなぁ、とか思った
りしてしまうのです。
m(_ _)m