meta.kimura

感情の率直と、思索の明澄と、語と文との簡潔とです。

ペンタックスのよさは「使いにくさ」にあると思う

 増税前ってこともあって、思い切って新しいカメラを購入しようとしています。次のカメラはNikonです。値段は、ちょっと言えないぐらいのやつです。。。(;・∀・) 徐々にプロ仕様な装備になってきてますね。実は既にけっこういいレンズを使っているので、機材的には立派なことになっていたりします(汗)。
 今となっては、カメラはわたしに欠かせない存在になっています。履歴書とかの特技欄に堂々と書けるぐらい写真撮影にハマってしまいました。そのきっかけを与えてくれたのは、たぶんペンタックスです。今日は少しそんな思い出話を書きつつ、撮影中にどういうことをしてるのかとかをまとめてみたいと思います。

 わたしが初めて買ったデジタル一眼レフカメラペンタックスのK-200Dというやつです。当時、宮崎あおいに惹かれたわたしはオリンパスのカメラを探しにビックカメラに行って、店員のすすめるままにK-200Dを購入してしまったのでした。決め手はエントリーモデルからの防塵防滴仕様と単三電池対応。入門機のくせに無駄に堅牢でアウトドアな高機能にかどわかされて、ひょいひょいひょいと買ってしまったのでした。
 でも、買ったはいいけど、なかなか撮らせてくれないのがペンタックスというメーカーでした。つまり、一眼レフに憧れて買ったけども、まったくいい写真が撮れなかったんです。どう使っていいかがわからない。どんな機能があるのかもわからない。コンデジの方がよっぽどきれいな写真を撮ってくれました。
 結局、辿り着いた結論は「オートではいい写真が撮れない」でした。これがペンタックスの悪いところでもあり、いいところでもあります。オートだとキレイに撮れない。だから、いろいろと試行錯誤していくことになります。ここが重要です。何も考えずにそれなりの写真が撮れていれば、ここまでカメラにハマることはなかったでしょう。オートに任せてかんたんキレイ♪なカメラじゃなかったから、悩んで、苦しんで、失敗して、詳しくなることができたのでした。

 まず何から手をつけたかというと、露出(写真の明るさ)です。最初は撮る写真撮る写真、なんか全部暗かった。暗いからフラッシュを使ってみたけど、顔がテカったりして気持ち悪い。うーん、どうしようということで、マニュアルモードに手をつけました。このときは露出補正なんて知らないので、シャッタースピードとF値とISO感度というのをいじくって、どういう条件でどの程度の設定ならキレイに撮れるのかを調べていったわけです。そうすると光の条件が少し違うだけで、設定を変えていかなければならないことがわかってきます。これが微妙なさじ加減が必要で、難しい。けども、ちゃんと合うとグッとくる写真が出てきます。自分で工夫してうまく撮れると、なんか嬉しいもんなのです。
 露出がある程度できてきたら、次はホワイトバランスでした。光の色によって写真の色も大きく変わってしまうので、その部分を調整する機能がホワイトバランスと言えると思います。これを調整するのがK-200Dだとすごく難しい。詳しいやり方は省きますが、光によってどの色を撮って調整するかが変わってきました。細かく数値的に調整することができないので、毎度結構な苦戦を強いられた覚えがありますし、今も苦戦することが多いところです。

 実は今メインで使っているK-5というペンタックスのカメラでも、上に挙げたシャッタースピード、F値、ISO感度、ホワイトバランスは毎回状況に合わせて設定をしています。K-5はペンタックス上位機種とはいえ、やっぱりオートは使えないのがいいところです(笑)。オート機能の特性もある程度把握できてるので、どの部分をオートに任せるか判断して使うこともあります。使えないオート機能も、特性を知ってうまく使えるようになればそれなりに便利です。
 それでも撮影してるときはけっこう忙しい。会場によって状況によってあれやこれやと調整しながら確認しながら、なるべくシャッターチャンスを逃さないようにファインダーを覗くというマルチタスク?をしているからです。イベント撮影やライブ撮影の依頼をいただくと、いつもすんごい勉強になります。使いにくいカメラなれど、やり方次第でどんな状況でも撮れるカメラだから、その場での試行錯誤で合わせていけるハズ。それを信じて、カメラの内部設定をいじり、照明を変えたりして外の状況を整えて、なんとかいい写真を撮ろうとしていく。で、その一連の作業を繰り返した結果がこのハマり具合です。もう、ほんとに、ご愁傷様です。

 これからNikonも使うようになる予定のわたしですけども、ペンタックスを捨てたりはしません。まだ使いますし、たぶんペンタックスの方がいい写真を出す場合もかなりある気がします。今日は書けませんでしたが、レンズも含めて、ペンタックスはわたしに写真のおもしろさを教えてくれました。リコーに買収されても、フルサイズ出す出す言って出さなくても、オートストロボがクリップオンでつけるにはデカ過ぎでも、いいメーカーであることにかわりはありません。最新機種K-3の評判も上々です。
 あのとき、店員にK-200Dをすすめられてなかったら、お手軽かんたんキレイな方向に流れて、その写真で満足してたかもしれません。もしかしたら、その方が幸せだったかもですね。人生は不思議なもんです。
 ちなみに、今度は超広角にも挑戦します。スピードライトも導入予定です。きちんと使いこなせるようになって、現場で「実用」していけたらいいなぁ、と夢想中なのでした。



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