meta.kimura

感情の率直と、思索の明澄と、語と文との簡潔とです。

【写真】佐田岬に向かう車の中から。

 ちょっと事情があって昔の写真を眺めていたら、こんな写真があった。さらっと撮ったのに、なんとなく印象深い写真。四国は佐田岬へ向かう車の中から撮ったものだった。社会人二年目にしてNPO務めをはじめたころ、9月の連休が重なってシルバーウィークになったときに、友達にかっさらわれて四国をまわったのだ。
 あのときの旅行のはじまりと言ったらわりとひどいもので(笑)、旅程も何も聞かされず、知っていたのはテント泊になるということと旅のテーマだけ。テーマと言ってもその場のノリを表現してみたようなもので、つまりはほぼ何も知らないのにとりあえず荷造りしたわたしは、当時住んでいた昭和区のアパート前につけた友達の車に転がりこんだのであった。確か出発時間は深夜だった。

 起きたら四国にいた。友達2人に運転を任せきりにして、うしろでぐーすか寝ていのだ。友達からは渋滞がどうのこうのだったなどという説明があった。なんだか申し訳ないなぁ、とは思ったが、あまり運転適性がないらしく、道中の運転はほとんど2人に任せたままになる。(わたしは人並みには運転できるけども、うまいという程ではない)
 香川で1日5食ほどうどんを食い、徳島かどっかの山奥のお寺かなにかに参り、高知に行って海をボケーっと見た。なんかすごいやさしいコンビニのお姉さんに銭湯の場所を教えてもらって、道端にテントをはって寝袋にもぐりこんだ。もうほとんど目的があるやらないやらわからず、「だいたいこのペースで行けば、お昼には四万十に間に合うんじゃない?」という無計画さで車は西に走っていった。四万十川はそんなに言うほど清流じゃなかった。

 途中、通り抜けたのはありふれた山道の景色であったり、そんなに都市化されていない郊外の退屈な風景だったりしたので、ほとんど覚えてはいない。ただ、佐田岬に向かうときの夕焼けだけはなんだか素晴らしいものに感じた。これは撮らなきゃと、あわててシャッターを切ったのだろう。当時はまだそれほどいいカメラを使っているわけではない。PENTAXのK200Dに、キットレンズ18−55mmしかもっていなかった。明るさを稼ぐために、シャッタースピードを遅くしていたのかなぁという感じ。ブレていて、それがまたそのときの状況を物語ってくれる。18mm、F値5.6、60分の1秒。もっとF値下げられたのに(笑)。


 きっと車に乗りながら、この写真以上の爽やかさと哀愁を感じていたのだと思う。暗く塗りつぶされてしまった周囲はおそらく田園風景だった。車は一路、佐田岬へ。そのままフェリーかなんかで九州行っちゃう?、でもなぁ、そうすると休みのうちに帰れるかどうかが心配かも、なんて話をしながら走っていた。その日は海岸にテントをはり、一眼レフで星って撮れるのかなぁ、などと試しながら寝た気がする。そういえば、未だに星景写真にきちんとチャレンジしたことはない。

 その後、どこかで別の友達とすれ違うタイミングで、わたしはそちらのチームに転がり込んで旅行を続けた。その日にもやっぱり何杯かのうどんを喰らい、やっぱり夕焼けはすごくキレイに見えた。郊外でみた夕空もかなりのもので、やっぱりやっぱりわたしは写真を撮っていたのだった。

 夕焼け、夕日、夕空の写真、多いよなぁ。。。



m(_ _)m

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