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meta.kimura

感情の率直と、思索の明澄と、語と文との簡潔とです。

私設の民間図書館「曽田文庫」にいってきた。(というかボランティア1日目)

本のこと ボランティア

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 暑いですな。今日は松江も猛暑日になったのではないでしょうか。お昼ごろにウェザーニュースを見てみたら、境港市が35度との表示。さもあらん。スカッと晴れて気持ちはいいのだけれども、さすがに喫茶店に入りました。シューっと身体から熱が抜けていきました。
 こんな暑い日にボランティアの予定を入れたのは、正解だったのかどうか。うーん、雨が降るよりはまし、というところでしょうか。今日は曽田文庫でのボランティア初日です。自転車キコキコさせて、橋を渡り、線路をくぐって、松江市雑賀町にある曽田文庫に行ってまいりました。自転車片道20分ぐらいかなぁ。

●◯。。。...

 ボランティアといっても、鍵の開け閉めと図書館の受付を少しするぐらいです。日曜日はボランティアスタッフが1人で切り盛りするとのことで、わたし一人で午前を担当します。もそもそと慣れない準備を整えて、玄関の札をくるっとまわす。これで開館。私設図書館の時間はゆっくり流れます。
 曽田文庫はもともとが民家です。図書館とはいえ、玄関があり、台所がある。居間はやっぱり居間のような雰囲気で、レトロな(昭和な?)空気が漂っています。蔵書数はホームページで見るに5000冊をこえるってことで、迫力のある本棚がどどんっとあるので適度なボリューム感があります。たしかに小さいけれど、たしかに図書館なのです。
 玄関の土間を上がって、ツヤのある黒い床。くるっと左にまわり込んでオレンジ色の光で照らされたデスクに座ると、はふぅ、と落ち着きました。外の気温はぐんぐん上がっている気配です。クーラーは早めに入れました。
 午前のお客さんは全部で5名ぐらい。そのうち2人がたぶん近所の子どもでしょう。コルクシートがひいてある部屋に座り込んでコナンを読んでいたり。常連なんだろうなぁ。みんな思い思いに入ってきては、静かに本を手にとって眺め、いくつかの本を借りていきました。コミュニケーションをとった方がいいのかなとか思いましたが、どうもそうでもないみたいです。図書館的で、静かな空気が心地よいものでした。

●◯。。。...

 新参者が受付に座っていたのだけれど、特に反応はありませんでした。それはある種事務的な関係だけれども、とても自然な態度でもあります。誰がいようとお構いなしに入って来て、好きなように過ごせる。それは、この図書館が根付いている証拠なのだろうなぁと、ぼんやり考えていました。曽田文庫の開設は2003年。もう12年もこの場所で、図書館をやっているのです。歴史を感じます。
 公立の図書館ではなくて、民間の図書館。でも、図書館だから、貸出は無料です。いろんな費用は当初、設立者の私費でまかなわれていました。そのお金が尽きたとき、2010年に曽田文庫応援団が立ち上がり、なんとかかんとかお金を集めて今に至っています。わたしはお金が出せるわけでもないので、とりあえずのボランティアです。
 そこまでして民間の図書館を続ける必要があるのか?という疑問が自然と湧いてくると思います。公立の図書館はもちろんあります。でも、たぶん、それじゃあいけないんです。民間の図書館を、という気概が、わたし的にはおもしろいのです。

●◯。。。...

 図書館を持とう、ということは、「知」を自分たちの力で持とうとすることだと思います。それは自立心であるし、ちょっとした反抗心、反骨心でもあります。俺らはちゃんと、知を持つぞ、と。その保管を他人任せにはせぬぞ、と。そんな気持ちが伺えるものです。政府を信用しないとか、そういうハードな話ではないのだけれど、そのちょっとした自立感がわたしは好きなのです。
 「知」のアーカイブは大事です。うまく言えませんけども、ジャブのように、じわじわと効いてくるたぐいのものだと思っています。そして、そういうことを意識できる土壌が松江にあったからこそ、曽田文庫は続いているのでしょう。それは、誇っていい文化です。こういう活動は続いて欲しいものだなぁ、と思います。

 でも。たぶん、おそらく、おおよそ。まだまだわたしが知らない一面が曽田文庫からは出てくるはずです。なにせ初日ですからね。きっと、上に書いたような話だけではない、それぞれの想いがこもっている場所なのだろう。そんな予感がします。
 こういうときは、地味にじっくり腰を据えて、まったりするに限ります。森の入り口に、やっと立てたかなぁ、まだかなぁ、って感じの段階です。

 

 

m(_ _)m

 

 

 

マイクロ・ライブラリー 人とまちをつなぐ小さな図書館

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