お昼ごろ、京都の友達からメッセージが入る。これから松江に来るとのことで、あわてて仕事を終わらせる。事務所を出たところで、集中講義で会った学生に声をかけられて、少々驚く。さすがに名前を覚えられていたようで、何となく嬉しくもある。一旦帰って、着替え、松江駅まで自転車。なにやらわからないままに、東京方面から来た人たちの集まり（？）に混じってしまい、小一時間ほど移住とかの話をしてたら、そろそろ帰りの時間らしい。松江駅で出雲空港に向かうバスに乗り込んだ一団を見送った。
そのあと、せっかく平日に松江駅まで来たのだからと思って、お世話になった定住財団に寄って近況報告をする。ご無沙汰してたので話が長くなってしまったが、報告ができたのはよかった。話の途中、よくお世話になっている方が奥から出てきて、ざざざっとお話をして風のように去っていく。忙しい方にちょっとでもお会いできたのは、これまたよかった。
アポなしでそれほどお時間をいただくのも心苦しく、ひと通りの近況報告とお礼を伝えて帰路についた。秋の空気、夕暮れ時はしめっぽい雰囲気もあって気持ちがいい。都会だともう少しドライだったろうかなぁ、などと感じて写真を撮る。いい空だなと思った。
アパートに帰ったら、同じアパートの人が自転車置き場で何かごそごそしている。随分前にカメラのことでちょっとだけ話した人だった。あれからカメラを買ったと言い、カバンの中から防水のコンデジを取り出した。NikonのCOOLPIXかな。水の中の写真が撮れるのは何ともうらやましい。今度は競馬場に行くから馬の写真を撮るという。帰りがけに撮った空の写真をお見せして、少し談笑する。今日はやけにしゃべった気になった。
そういえば、昨日も名古屋時代の友人が電話をかけてくれた。友引きな時期なのかもしれない。
●◯。。。...
なかなかこんなことはない。１日中、ずーっと家にこもっていることもよくあるし、もともと引きこもり体質である。だから、昨日、今日と過剰に人に恵まれたような日だったなぁ、と思う。
いや、しかし。考えてみるに、この３０年ほどずーっと人には恵まれてきたような気もする。特に、実家を離れてからは価値観を覆されるような人に沢山出会ってくることができた。だいたいみんないい人だ。それぞれの価値観を持って、考え、悩み、動いている。そんな人たちに関わることができたのは、幸せなことだと思う。
ぼく自身には、そんなにビビッドな想いや行動力はない。だから、周りにいるいい人たちにうまく導いてもらっている。そんな気がする。自分から開拓せず、ただ求めがあるところにいる。そんな生き方でも何とかやっていけているのは、周りにいる人たちのお陰なのだ。（たまに、ほんとにどうにもならないっ！ってときもあるけど 笑）生きる力はない。生かされる力しかない。きっと、そんな感じの人間なんだろう。
●◯。。。...
そんなまったりゆるゆるなのに、今日「すごいスピード感ですね」と言われて、はっとしてしまった。そんなつもりは全くなくて。むしろ、こんなゆっくりでしか動けない自分に焦れったさを感じるぐらい。それなのに、スピードが速いと言われる。そうか、もう移住して半年と思っていたけど、まだ半年でもあるのかと思わされた。実は、もうまるっと７ヶ月は経ってしまってるのだけども。
これだけの時間をかけて、やっとこさボランティアで関われる場所が見つかりそうといったぐらいである。住んでいる地域のことは、まだよく知らない。観光地でさえ、まだまだまわっていないところがある。地域のおっちゃんとかには、この前地蔵盆かなんかをやってるときに、ほんの少しだけお話ができたぐらいである。地名も覚えきれてない。
それでもその焦れったさを裏側から眺めてみたら、半年ちょっとでここまで来れた、ということなのだろう。考えてみたら、スピードが速いと言える気もする。単に、声をかけてもらえたり、誘ってもらえたりして、運がよかっただけなんだとも思うけど、そうか、周りから見たら、これは「速い」なのか。
たぶん、当人はこれからも、いたってマイペースである。気張っているつもりもないし、無理にゆっくりする必要もないし。というか、だいぶとゆっくり、好きにさせてもらっている。流れに流されて、求めや必要に応じて、その場にいることができればいいなぁ、ぐらいのことしか考えていない。
そんなのでもよければ、ちょいとその辺に置いておいてもらえるとありがたい。人間的要介護認定の自覚はあるから、感謝は忘れないと思う。あと、そうしておくと、そのうち何かするかもしれないし、たぶん何もしないだろう。ヽ(´ー｀)ノ
m(_ _)m
