meta.kimura

感情の率直と、思索の明澄と、語と文との簡潔とです。

電子マネー元年

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 なんだかんだで1年を振り返る時期に入ってきました。今年は荒波に揉まれ飲まれて、よく生きて年末を迎えられたなぁ、なんて呆けてられるのが不思議なぐらいの年になりました。いやぁ、変わった。変わり過ぎて、正直、頭の整理が追いついていません。
 ただ、そんなあれやこれやをおおっぴらにできるわけでもないので、横道に逸れて電子マネーの話を書いておこうかと思いました。個人的には、今年が電子マネー元年でした。
 といっても、よっしゃ、これからは電子マネーの時代じゃいっ、と意気込んでデビューしたわけではなく、たまたま離職のタイミングでクレジットカードの有効期限が切れそうになって、偶然にもあわててつくったカードに電子マネーがくっついていて、いつの間にかIDとQUICPayユーザーになっていたのでした。
 最初はそんな付帯機能がついているとも思っておらず、特に詳しい説明があったわけでもないので、使い方もわからず。使えるらしいけど、どうやって使うんやろなぁ、いっかい試しにコンビニ行って生ドラでも買ってみよか、そーしよか、ってなテンションで近所のローソンポプラまで歩いていって、店内でちょっともじもじした挙げ句、思い立ったようにレジに突撃。たどたどしく「あ、あいでぃ?で」と言うと、聞こえなかったらしく不審な顔をされましたが、言い直してみたら、ああ、はいはい、タッチお願いしまーす的にサラリと対応されて、初決済が完了しました。

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 あったりまえの話ですが、やることといえばsuicaとかWAONと同じなんですよね。プリペイドじゃないから「チャージする」って作業がないだけです。少額を手軽に決済して、クレジットと一緒に請求される。引き落とされる。なので、使用から引き落としまで2ヶ月ぐらいのタイムラグがありますが、まぁ、ね。だからといって使い過ぎたりはしません。そのぐらいの金銭感覚は持ち合わせています。
 慣れてみると手軽だし、ポイントつくし、小銭でもたつかないし、小銭で財布がパンパンになったりもしないんで、これは大いに使っていくべきだという結論に達しました。あわせてスマホにアプリも入れちゃったので、使用履歴と請求額も手元で確認できます。これがリアルタイムで反映してくれて、どこで何を買ったまで調べられると文句なしなのですけども、そこまではまだ対応してくれてないみたいです。あと、もうちょっとアプリは使いやすくなってくれるといいなぁ、と思います。

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 てなわけで、もうできる限りの支払いが電子マネーになりました。財布の中のお金がなかなか減りません。現金も持ってるし、でもだいたいは電子マネー、ってのがこれからのスタイルになるんだろうなぁ、と思います。
 小銭の計算はしなくなったので、計算力はちょっとずつ下がっていくかもしれません。が、レジでもたつかなくていいのは、後ろの人の待ち時間をなんだか気にしちゃうわたしにはありがたいです。年末にはpaypay騒動もあったし、政府も電子マネーをすすめるって話だし、きっとこれからお金は実体を失っていくのでしょう。
 それでいいんだと思っています。価値という、実際には目に見えないものが目に見えて交換できる形になっていたのが硬貨や紙幣だと考えれば、実は、目に見えない、どうなっているのかちょっとわからないぐらいの電子記録的なものの方が、価値の性質をよりよくトレースしているようにも見えなくはないのです。
 そんな実体のないものを、どうやって扱っていくか。また新しいリテラシーが要請されます。使い過ぎないようにはどうすればいいか。セキュリティはどこまで気にすればよいか。その疑問が、確固たる地位を築いてしまった「お金なるもの」のイメージを少しずつ動かしていくのではないかなぁ、などと、妙な期待をしています。

 

m(_ _)m