meta.kimura

感情の率直と、思索の明澄と、語と文との簡潔とです。

宇宙旅行できる日も近いのかも。

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 ジェフ・ベゾス氏の宇宙旅行をリアルタイムで見ていた。初の民間有人飛行だったか、なんだったか。あんまり詳しくはない。ただ、たまたまニュースで見かけて、どんなもんかとライブ配信のページを開いて、それなら飛んで帰ってくるまで見たいよね、ってなノリで最後まで見てしまったのだ。
 飛行時間は10分間。どうやら18歳の青年と、82歳だかの女性も一緒に宇宙へ行くらしい。なにせオール英語の実況解説だもんで、内容しっかり頭に入ってくるわけじゃない。雰囲気英語リスニングでざっくり聞いていた。
 解説っぽい人が、ロケットのエンジン部分がsoft landingするとか言ってて、ふーん、そんなもんか、まぁそーいうこともできるかもなー、ぐらいの聞き流しっぷりであった。
 ほんとに着陸するとは思ってなかった。

●◯。。。...

 下に動画を貼っておくので、できれば見て欲しい。打ち上げから着陸までの10分間は、本当に本当に見ものである。びっくりする。すごい。
 ぼくの中のロケット打ち上げのイメージと、全く違っていた。ロケットのエンジン部分は、リアルにソフトランディングするのである。細長い機体は垂直に打ち上がって、先っちょの人が乗っているカプセル部分を宇宙空間に置いてきて、そのままの体制で落ちてくる。立ったまま落ちてくる。
 そして、地上が近づいたところで再度エンジンを点火。噴射して速度を弱め、立った姿勢を維持したままで、ゆっくりと地上に降り立つのだ。しかも、ヘリポートみたいなところに立っている。予定地点に、予定通り着陸したのだ。唖然とした。なんてこった。これ、このままもう一回打ち上げに使うんじゃないかと思えるぐらいのそのまま感。エンジン部分なんて、使い捨てで、どこかで切り離して捨てちゃうようなものだと思っていた。
 カプセル部分も、ちゃんと目標高度に達してから、パラシュートでゆっくり落ちてくる。最後はパフッと着陸する。転がらない。なんだろう、時代は進んでいるのだなってことを、心底感じた。エキサイティングな映像だった。

●◯。。。...

 最先端の技術を詰め込んでいたハズのスペースシャトルは、もう過去のものになっていた。ドカーンと炎を吹き出して、ズオオオオ、と上がっていくものだと思ったら、スマートな鋭い炎でバシュウー、と飛び出していった。その間に、どれぐらいの技術革新があったのだろう。どれぐらいの天才エンジニアがいたのだろう。気が遠くなった。
 あと10年もしたら宇宙旅行とか行けますよー、って、後輩が言っていた気がする。いつの頃だったかは覚えてない。大学か、社会人に成り立てぐらいだったか。そのときは、そんなもんなのかー、ぐらいで、正直信じていなかった。宇宙エレベータなんて、イメージもできなかった。でも、その話はそんなに眉唾もんじゃなかったようだ。実際に、人を乗せて、飛んで、無事に、帰ってきたのだから。人間はちゃんと進歩していた。
 そんなことを思うと、ちょっと不思議な感覚になる。

●◯。。。...

 流れの中にいると、流れがわからなくなる。止まっているんじゃないかと思えてしまうこともある。それでも、時間は不可逆に、一方向に、流れていて、どこかの誰かが努力していて、取り組んでいて。そして、いつの間にか、次の時代が編み上がっていく。
 自分が、あの頃の未来にいるんだぞ、って意識することはない。けども、やっぱり今は、子どもの頃の、学生の頃の、あの頃の自分にとっての未来に確実に立っている。当時できなかった、夢物語が、今は実現している。それって凄いことだ。その凄さを、たまには噛み締めた方がいいんだろうなぁ、と思った。ぼくが凄いわけじゃないけど、ぼくらは凄いのだ。人類って、凄いのだ。

 こうなると、庶民が宇宙旅行できる日も近いかもしれない。新婚旅行が宇宙だったりするようになるんだろう。おもしろい話だなぁ、と思う。ぼくは、行けるとなったら行くだろうか。うーん、まぁ、そうなったときに考えたらいいか。



m(_ _)m

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