週末、hoz-proに行ってきて、久しぶりに資本主義がどうのとか、
経済がこうの、とかいう話になった。そこでモトローラのフォト
ンのキャンペーン動画(?)を教えてもらった。「 今、あなた
の思う豊かさとは何ですか? 」そんなシンプルな問いに、いろ
んな人が答えていく。おそらくバイラルマーケティング的な手法
なんだろうけど、その内容、魅せ方は、うーん、と考えさせられ
るものでおもしろかった。
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SOCIAL 0.0 LAB part 2 of 3 - YouTube
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豊かさの定義に疑問が投げかけられたのはいつだろう?パッと思
いつくのは、1990年代前半、バブル崩壊による景気の低迷と
経済低成長時代への転換って時期がある。おおよそ15~20年
前だ。そこから、阪神大震災・地下鉄サリン事件・ITバブル・
小泉構造改革・リーマンショック、東日本大震災などなどを経て、
今に至る。
そんなことを考えると、何度も提起されてきた問いだし、テーマ
的には、イマサラ感満載である。おもしろかったのは、誰もがつ
まりながら、言葉を探しながら答えていたってことと、個人々々
へのインタビューで魅せているってことだ。
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「 豊かさとは何か? 」ってきかれて、スラスラと答えられる
人は少ない。その問いから思考がはじまり、何かしら自分の中に
ある感覚を探すように、言葉を紡いでいく。それは、実は普段か
ら感じていたことだけど、整理されずに置いておかれているから
こその姿勢なのだと思う。もし、その問いに興味がないなら、テ
キトウに答える。自分の感覚からズレてもいいと思えれば、言葉
を選ぶ必要などないだろう。
何か感じている。けど、うまく言葉にできなくて、だから、真摯
に向きあう。見繕ってるわけじゃなくて、等身大に悩みつつ、自
身の答えを探す雰囲気が、とても心地良い。それは、多分、動画
の視聴者と同じ立場だからだ。
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そんで、広告(?)のクセに、メッセージが1つでないのもおも
しろい。個人にフォーカスして、個人の価値観を多様に魅せてい
く。まぁ、よくある方法、っちゃあ、そうなんだけどさ。
最近、こういう多様な価値観を認めていくっていうのも、いわゆ
る1つの「 主義 」だなぁ、と感じている。統一的な規範とか
価値観への反対語として、多様と言っていた気がするのが、少し
変わってきている。「 多様 」ということ自体がこれからの世
界観であり、それは、逆説的ながら、統一的なのだ。資本主義、
合理主義、社会主義、などと並列する形での「 多様主義 」。
そんな風に思えてきた。
それはある種、社会を覆う世界観であるからには、その中での振
る舞いにも影響してくるのだろう。例えば、この動画のように、
それぞれの価値観を並列して、終わる。答えのない時代に答えを
出さないことが、答えになる(笑)というか、自分なりの価値を
探すように促される。それが、多様主義に欠かせない、多様を認
める姿勢、そして、多様を進めていく姿勢だと思う。
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それにしても、かっちょいい映像にまとめたもんだ。悪く言えば、
チャラい。チャラいからこそ、広がる可能性を持っている。最初
にも書いたけど、これはバイラル広告だと思う。バイラルっての
は、ウイルスに感染したみたいに、人から人へ広がっていく広告
のことだ。口コミを起点とするために、おもしろさや、話題性や、
不可解さ、広告らしくなさ、がポイントになる。つまりは、自然
と友達に見せたくなる動画、でなくてはならない。このテーマが
バイラルマーケティングっぽく思えること自体も、僕にとっては
おもしろかった。
hoz-proの友達に聞いたら、米ドルが77円、ユーロが102円
ぐらいだったか。世界恐慌の初期段階みたいにも思えてくる情勢。
「 豊かさとは? 」ってのは十分に広まる可能性のあるテーマ
なんだろうな。
今回はそんな戦略にわざと乗っかってみた。たまには、人の描い
たものに従ってみるのもいいもんだ、と思う。