meta.kimura

感情の率直と、思索の明澄と、語と文との簡潔とです。

ニート的であること。

 
 It's the only NEET thing to do.
 
 いったいどういう意味やねん、というこの言葉だけで感づいた方は、ちゃんと今期のアニメをチェックしてる方です(笑)
 
 この言葉は『 神様のメモ帳 』の中に出てくるもの。ニート的感覚を大事にする僕としては、この言葉だけで反応してしまうところがあるわけです。ニート探偵を名乗る少女が、同じくニートな仲間とともに事件を解決していく。まだ1話だけだけど、だいたいそんな感じのストーリーです。おそらく。
 
 描かれるのは1芸に秀でちゃった天才的ニート像かな。そういうの好きなんだよなぁw どう考えてもこいつら働いてるし、引きこもってもないんだけど「 ニート 」って名乗ってるあたりとかw『 東のエデン 』を思い出させる感もある。どちらのアニメでも、ニートは、定義上の意味のみで使われているわけではない。
 
 ニートであったり、ニート的であったりすることが、ある種革命軍の旗印のようにも見える。こういうアニメで描かれるニート像に、混迷する世の中に対しての「 抗い 」が垣間見える気がするのは、僕だけではなかろう。

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【 ニートであることを、なんか誇ってるような3人 】
 
 『 神様のメモ帳 』でニート探偵を名乗るアリスは、ボクっ娘厨二病な感じの天才ひきこもり少女。オタク受け狙いも甚だしい設定なんですが (・_・;) わりとしっかりニート的だなぁ、とも思う。
 
 例えば、以下の言葉、
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 君は翼が弱くて飛べない雛鳥を見つけたら、飛ぶのを手伝ってやろうと言って空に放り投げて自己満足に浸るタイプか。最低だな。君がしたり顔で歩き去った背後で、その雛鳥はアスファルトに叩きつけられて死んでいるのに、気づきもしないなんて、愚昧にも程がある。
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 ワリバシが割れなくて、困っているアリスを主人公が手伝おうとするシーンなんだけど、こう言って断られる。が、この後、ジュースの缶をあけるときに「 結局、主人公が手伝っている 」(笑)
 
 そんで、こんなことも言っている。
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 僕がこの世界に存在する意味をずっと探し続けてきた。ねぇ、知ってるかい? 今現在、この地球上では3.6秒に一人の割合で、子どもが貧困のために死んでいる。実はそれは僕のせいなんだ。純粋な可能性の問題だよ。僕に力があれば、死んでいく子供たちを救うことができた。であれば、彼らが死んでしまったのは、僕の力が足りなかったせいだ。戦争や飢餓で甚大な被害が出るのも、僕にそれを予知する能力がないからだ。だから、僕は探偵になることを選んだ。
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【 さすがにオタク慣れしないと、このアニメ見るのは辛いだろうなぁ 】
 
 探偵なのかニート探偵なのかわからないが、なにかこの世界に一石投じることを目指す意志は感じられる。そんでもって、世の中の悪いことが全て自分の責任であるような感覚も、ニート的なのかもしれない。
 
 一方で『 フジログ 』みたいなニート像もあるわけで。こっちとわけるために名付けるならば、『 東のエデン 』や『 神様のメモ帳 』のニートネオニートなのかもしれない。
 
 ネオとかw 昔、冗談でそう呼ばれてたんだけどw
 
 ネオニートなんてもんができるとすれば、それは働くニート。より純粋に、自らの意志に従って動くニート。年収1000万とかのニートが増えてくるとおもしろいことになりそうなんだけどなぁ、とよくわからない期待をしつつ、まぁ、ちょこちょこ見ていこうと思う。
 
 
 

 

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