meta.kimura

感情の率直と、思索の明澄と、語と文との簡潔とです。

行ってきた。【本とまちのデザイン】

 

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 松江で開催されていた「本とまちのデザイン」というイベントに参加してきました。主催は曽田文庫さん。ただいま、クラウドファウンディングサービス「READY FOR」で資金集めに挑戦している私設図書館さんです。お金ある人応援カモン。щ(゚д゚щ) 

 私設図書館、といってもイメージが湧かないかもしれませんね。わたしもまだそれほど詳しくはありませんが、志のある個人によって、自宅を開放するような形でつくられ、運営されていた図書館とのことです。以前は図書館スタッフの人件費まで個人で払っていたというのには驚きました。粋で、酔狂な人ってのはいるもんですなぁ。(失礼)

 

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 ということで、本のイベントです。ゲストは artos Book Store 店長の西村さんに、海士町立図書館司書の磯谷さん、シンガーソングライターの浜田さん。司会はローカルジャーナリストの田中さんでした。みなさん、本に関わり、本と一緒に生きてきた方々で、濃ゆいお話を伺うことができました。やっぱりおもしろい人が語るエピソードはおもしろいもんですな。日々、何かにつけて考え続けている人には、特殊なアンテナが立っていて、だから、何気ない日常からでも変化や気づきを拾い上げられるのだろうと、そんなことを感じておりました。

 あと、こういう場で、オススメの本を出されるとついつい読んでみたくなりますね。それぞれのゲストの「人生を変えた3冊」が紹介されて、後ろを振り向けばその本が売っている。じゅるるる、とヨダレが出てしまいます。なんかこの構図、むかし奈良県立図書情報館で見たような。『自分の仕事をつくる』の西村佳哲さんがファシリテーターをされていた「自分の仕事を考える3日間」ですね。あのときは、クッキーとか、ドライフルーツとかも売ってました。なぜかゲルがあって、ごろんと寝転べたような気もします。いやぁ、なつかしい。

 

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 本は劣勢である。そんなのはもう当然のこととして捉えられるようになりました。スマホもある、電子書籍もあって、Amazonもある。本屋さんは売れなくなるし、図書館には人が来ない。本を読む人もだいぶと減ってしまったようです。本好きにとっては、なかなか厳しい時代になりました。

 それでもなお、本にこだわる理由って何かあるのかな?と考えると、ぶっちゃけそんなにないのだと思います。わたし自身、インターネットな人なので、電子書籍にも抵抗はありませんし、Amazonにはよくお世話になっています。状況は革命的に変わってしまったのだから、あの頃はいい時代だった、ではどうしようもないのです。

 本自身も、人との関わり方を変えねばならぬのでしょう。もっと読んで欲しい気持ちにも、知的インフラが地域からなくなっていくことへの危機感にも、わたしは共感します。だからこそ、新しい関係を、恐れずにつくっていく、提案していく必要があると思います。ここにも本があったんだよ、こうやって使うこともできるよ、もっと遊べるよ、と、打ち出していく。そんな役割が、本屋や図書館、著者、読者、その他本に関わる本好き人には求められているような気がします。

 

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 はい、わたしも編集学校な人間ですからね。なにかしら、少し「本なわたし」にもしていければいいなと考えています。といっても、そんなに読みませんから、地味に、こっそりとですけども。

 最近、本、読んでますか?

 

 

m(_ _)m