読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

meta.kimura

感情の率直と、思索の明澄と、語と文との簡潔とです。

螺旋モデルで考えよう。

f:id:meta-kimura:20150523154136j:plain

 

 墓穴掘っても掘り抜けて、突き抜けたなら俺の勝ちっ!

 って、いやいや、天元突破グレンラガンの話ではありませぬ。螺旋と言っても、ドリルの螺旋は好みじゃないのです。ごめんなさい。そんなにスケールアップしない。広げない。わたしが好きなのは、円筒形の螺旋です。バネみたいな螺旋です。モノゴトをそんな螺旋で捉えてみよう、という、そんなお話です。

●◯。。。...

 螺旋モデルはハイブリッドです。モノゴトをぐるぐるまわる円のように捉えていたのが古代中世で、直線状をスイスイ進むように捉えてきたのが近現代だとすると、そのあわせ技が螺旋モデルです。円と線を併せもった力を秘めています。たぶん。きっと。

f:id:meta-kimura:20150711110506j:plain

 さらっと書いてますが、これ、すんごい大切なモデルです。大切過ぎて、だいぶと前から書こう書こうと思っていたのに、うまく表現できないから書けない、とうじうじ悩んでいたぐらいに大切です。次のテストに出ますからほんとに意識してみてください。

●◯。。。...

 年中行事があり、春夏秋冬があって、ぐるぐるとルーティーンしていた時代の円環が、産業革命あたりでバサッとちぎられたのでしょう。閉ざされた円から解放されたかのように、直線がスーッと伸びました。明日は明日、昨日は昨日。一瞬過ぎたらもう戻って来ない世界です。進歩主義と言っていいのでしょうか。日進月歩、とにかく前に進む。円環の窮屈さはなくなりましたが、直線の圧力に押されて毎日を過ごすことになりました。

 今はどうもこの直線モデルの力が強いようです。行ったら、行ったっきり。直線上に生きているので、例えば今この時点でゴミをポイ捨てても、その行動が戻ってくるとは考えません。モノは買って、使うだけ。その消費行動の影響を感じることはありません。それらは過去のことであり、全く新しい未来が待っていると信じているようです。昨日が戻ってくるとは夢にも思わない。直線の世界です。

 そんな直線は、ちょっと違うんではないかい?と気づいた人たちが環境のことやお金のことや、その他いろいろなことを考えはじめました。円環の復興運動が起こりはじめます。おそらく、20世紀初頭ぐらいから小さくはじまっていて、公害問題が表面化するころには大きなムーブメントになってきたんじゃないかと思います。循環しよう、サイクルしよう、その方がサステイナブルだ、って。

 今となっては、ちょっとした円環ブームです。使ったものは再利用され、人と人はつながり、行動は評価されて次の計画に活かされます。ぐるぐるまわる。つながるつながる。それはそれで息苦しさもありますが、個人的には直線の無責任さよりは気持ちがいいものだなぁ、と考えています。

●◯。。。...

 でも、これからの時代は新型ハイブリッド、螺旋モデルです。つまり、投げたら返ってくるけど必ず何かが違う。その意識をしていくことです。

 螺旋モデルは2つのことをあきらめています。1つは円のように、不変であること。100を投げたら、100が返ってくる。蛇口から出た水が下水を通って、海に流れ出て、蒸発して雨になり、山に降って湧いて出て、また蛇口に返ってくる。そんな持続性をあきらめています。今出て行った水と、帰ってきた水には必ず違いがあります。この違いを見逃してはなりません。螺旋は変化を必然としています。

 もうひとつあきらめていることがあります。直線の達成感です。今日より明日がいいと思える満足感です。螺旋であるからには、必ず戻ります。逆上がりができた!と思った瞬間、いつか必ずできなくなることを意識させられます。返ってくるからです。自転車に乗れたからといって、その後ずーっと自転車に乗れるわけではありません。達成が確定しないのです。永続しないのです。仕事ができるようになっても、必ずスランプがくる。これはツラい。同じ場所に戻っているわけではありませんが、直線モデルのようにスッキリと達成することができません。

 螺旋モデルは、投げたら戻ってくる。けど、何か違う。その違いに意識を向けて、小さな違いを糧にしていかなければならないような世界が螺旋モデルの時代なのかもしれません。どうやら、アメリカンでビッグなドリームは描けそうにありません。小さく、地味でいて、ひとつのところには止まっていない。そんな感じでしょうか。

●◯。。。...

 螺旋モデルで考え始めると、循環する資源も、血液も、お金も、戻ってきたときにはどこか違うと思えるようになります。たぶん、違うんです。その違いがこれからは大事になるような気がしています。

 ぐるっとまわって、一周する。循環的な発想を提示されたときに「お、どこかが違ってるんじゃないかな」と意識できるのが螺旋モデルのいいところです。かといって、直線のようにどんどこ新しさに突き進むこともしないのが螺旋モデルのいいところです。

 なるべくゆるやかな坂をダラダラと登っていきましょう。気がついたら、ちょっといい景色に巡りあえているハズです。たぶん。

 

m(_ _)m

 

 

 

広告を非表示にする