meta.kimura

感情の率直と、思索の明澄と、語と文との簡潔とです。

「なんでこの地域に来るの?」と問われるIターン希望者の悩み

 こんにちは。kimuraです。ひっさしぶりにブログを書いていたら、さきほどパソコンがフリーズして記事が失われました。。。(>_<) 妖怪のせいですね。ともかくも、同じ内容で再度考えていることをまとめてみようと思います。


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 何の話を書こうと思ったかというと、Iターンの話です。
 今は名古屋に住んでいるので、ほんの少しずつしか動けないジレンマと戦いながら、移住活動をしておりまして。これってすんごい暇でもあります。仕事はしたいけどこっちでは受けられないし、向こうで仕事を探すとなると、身体は向こうにいかなければならない。じゃあ、身体を向こうにもっていこうってなるけど、棲家が確保できない。家に住むためには仕事がないと、ってことで、そんなループにハマって早数ヶ月? いい加減仕事したいんだけど、、、世の中ムズカシイもんですね。
 何度も遠征はしてみてはいるものの、結果は実らずです。アプローチを間違っているのではないかとも考えはじめました。狙っている場所が違うのか、何かしらが食い違っているのでしょう。まぁ、その辺はとっても個人的なお話です。


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 で、そんな風に動いているとちょくちょく「なんで島根なの?」とかと聞かれます。聞きたい気持ちもわかるのですが、これがとっても厄介な構造になっているので注意が必要なんですね。あんまり無意識に振り回して欲しくはない質問なんです。

 大前提として、わたしはこれからIターン者がもっと増えなきゃならぬ、と思っています。各地域がとる戦略によって変わってはくるのですが、単純に、人口を考えると自然増が期待できないので社会増を狙うのが筋だ、という意見です。今の人口維持に意味があるかどうかは知りませぬ。ただ、増やすためには流出を止めるとか、Uターンを増やすでは足りませんよね。都市部に偏在している人口を地域が迎え入れる必要がある。なので、Iターンは地域の一大テーマだと思うのです。(さらに言えば、大量に流し込んで人の流れをつくる手もあると考えていますが、これはまた別の話です)
 そんなIターン者がちょくちょく出会う壁が「なんでこっちに来るのさ?」という問いです。


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 この種の問いは恋愛に置き換えて考えてみるとよくわかります。「なんでわたしのこと好きなの?」って聞いて、「やさしいから」「キレイだから」「おもしろいから」と返ってくる。それがあまりよいことではないことを、わたしたちは体感的に知っているのではないでしょうか。
 つまりは条件で見ているんですよね。そして条件で見ている限り、他の比較対象候補と比べ続けなければならない。「それなら、岡山行けばいいじゃない」などという声と戦わなければなりません。これがIターンする人にとっては辛いのではないかと思います。少なくとも、わたしはけっこう辛い。でも、「なぜ?」と問われると理由を述べなくてはなりませぬ。

 その問いの繰り返しが信念を磨く、と言われればそうかもしれません。しかし、弱メンタルなわたしはこう考え始めるわけです。「わたしはなぜこの地域にいくのだろう?(他もあるのに)」。そして、これもやっぱり理由と条件の世界です。自分でなんだかんだと言葉を紡いでみるものの、全てがウソのように思えます。そりゃあ、そうです。好きとか嫌いってそんなもんじゃ捉えられないもんでしょう。「AさんとBさん比べたら、Aさんの方がやさしいからAさんと結婚しよう」なんて考えてる人、見たことありません。
 むしろ、わたしの経験から言えば、ある程度最初も大事だけども、付き合う中で馴染んでいく感覚の方が大きかったりするのです。住む前からその地域の魅力を存分に味わって、魅了されて、って、そんなことなかなかないでしょう。なのに、「なぜ?」と聞かれて、決意を折られていく。まるで一目惚れでもしないといけないかのようです。

 そんな迷いも一興? うん、まぁ、そうかもしれませぬが。(;・∀・)


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 Iターンなんて、言ってみればご縁です。偶然はあるけども、そこに必然はない。移住する側からみてみれば、それが実際の所だと思います。なので、本当ならば「なぜここに来るのか?」ではなくて、「どういう経路でここに辿り着いたのか?」を聞くべきなんですよね。必然を求めるのではなくて、一緒に偶然を必然にしていこうとする姿勢があると、個人的には助かります。
 ま、そこまで配慮の行き届いた地域はないでしょうし、「なぜこの地域に?」なんてことは必ず複数人から聞かれます。その度に、わたしの頭の中では、「どんなご縁があったのかを聞かれているのだな」と解釈して答えるようにはしてみようと、そんなふうに思うのです。条件や理由に自分の想いを捕らえられたくはないですし。

 「いやぁ、そんなこと聞かれても、ただ来たかったんだよね」と答えられるようになって、その答えが受け入れられるようになれば、もっとIターンは増えるのではないでしょうか。ま、「そんなうっすい覚悟で来られても困るんじゃー」とも言われそうですけどね。わたしは理由と覚悟が結びつくタイプの人間ではないので、そんなこと言われましても、、、と、やっぱりタジタジするのでしょうなぁ。



m(_ _)m