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感情の率直と、思索の明澄と、語と文との簡潔とです。

かわすみと話してみた。 中編 【100log@nagoya no.2】


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かわすみと話してみた。 2010/08/03
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>>> 前編はコチラから かわすみと話してみた。 前編 【100log@nagoya no.2】


 まさかの前、中、後編構成でお届けしますw

 話は変わって、就職活動のこと。
 かわすみは次の春から名古屋の日本料理店での就職が決まっておりました。

 (以下、「か」はかわすみ、「き」はきむら)

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◆ 大学辞めようって思ってました。

か:来年、の4月から、卒業と同時に、卒業できなくてもw 修行に入るんで。
  入ったら多分、普通に5年とか6年とかかかるって、外部との接点はあんまり
  ないっすね。店自体が日曜日休みなだけであとは全部やってるんで。

き:日曜日休みのお店って、えらい強気やね。料亭とか?

か:いや、割烹ですごいこじんまりとした店で。カウンターとテーブル2こだけなんで。

き:へー割烹なんや。って、どういう違いがあるんかわからんのやけどねw
  なんでそこやったん? 店選んだ理由もそうやし、割烹選んだのも。。

か:そうすね。最初は普通に就活の時期になって。

き:就活やったん???

か:いや、やってないっすね。就活のエントリーとかやる前に、日本料理の店に
  弟子入りが決定したんで。今年の3月17日に決まったんです。
  就活は就活サイトに登録しただけっすw

  なんでそこ選んだかっていうのが、結構、就活の時期とうちの親の働いてた
  場所がなくなるのが重なったっていうのがあって。去年の7月ぐらいだと思う
  んすけど。収入がなくなったんで、大学辞めようと思って。
  辞めて働いちゃえばいいじゃん、みたいな。

  手っ取り早く稼ぐためには、働いちゃえばいいじゃんって。
  大学卒っていう価値が全然わからなくて。

  なにそれ?みたいな。
  別に自分の道が見つかったらそれでいいんじゃないの?みたいな。

  今は、働いて、稼いで、生活を安定させることが一番したいし。土木とか全然
  興味ないけど、義務で続けてきてて。土台が学生だから、学生をきちんとやり
  ながら、自分の好きなことをやるっていうスタンスが好きだったんで。
  ま、それも3年生で崩れてきてw
  学科自体の興味もほんと薄れてきてたんで。ちょっと学校行かずに悩みだして、
  そっからほんと4ヶ月ぐらい一切学校行かずに。それがちょうどその後期試験
  ちょっと前だったんで、後期試験全部ぶっちして。

  やめるんだからいいや、みたいな感じで。

  そのときに、すごい親と喧嘩になって。親は、大学卒業がすごい、自分の子供が
  大学卒業することが、親的にはすごい人生の夢だったみたいで。
  親は高卒なんですけど。

き:確か、おかんだけやんな?

か:そう。ずっと生まれてからおかんしかいないんですけど。最初、おかんから何も
  せずに生まれてくるって、おかんに教わっててw まじか、みたいなw
  なんでみんな結婚してるの?って思ってたんすけど。

き:そんなイエス・キリストみたいなw 

か:産もうと思ったら産まれるみたいなw それを小学校ぐらいまで信じてたんすけど。





  で、おかんは大学行かなくて、専門だったんですけど、それで、結構苦労して
  きたのが、なんか、駄目だったみたいなことを思ってるらしくて、だから、
  子供は大学言って欲しいみたいな。

  で、大学行って、結構わがまま言って、あんまり家にも帰らずふらふらふらふら
  やってたんすけど、それも、大学卒業するから我慢した、みたいな。

  「 この我慢どうしてくれる? 」みたいなこと言われて。

  そこ言われたら「 確かに~ 」ってw

  家事も全然手伝ってないし、バイトも大学祭の時期は全然やってなかったし。
  それを言われるとツライ!、みたいな。

  でも、おかんのためも思って、働こうって思ってるのもあって、こう、冷戦
  状態になって。 ま、でも、学校も行かず、そのままなんかこう、バイトと、
  家帰って寝るみたいな生活で、徐々に思考停止になってきて、
  「 このままでいっか! 」ってダラダラってなってきて。多分それで、
  ダラダラが溜まってきて、これ、もう駄目だ、みたいな。もう、そろそろなんか
  しなきゃいけないって、溜まりきったぐらいにちゃんと考え始めて。

  それが、4ヶ月ぐらい経ったときなんすけど。


◆ かわすみの就職活動(?)

  で、

  3月15日に、真剣にもう1回考えようと思って、考えて。夜ぐらいに、
  「 俺、食べるの好きだし 」みたいな。で、日本人だしみたいな。
  「 日本食でいいじゃん 」って思って。

  てか、ちゃんと、これって決まるわけないし。
  なんとなくやりたいでいいじゃん、って開き直って。

  日本食よさげじゃない?ってなって、で、15日スグに、俺、食べログ
 ってサイトが好きだったんで、
食べログで、うちの近くで、
  日本料理で、口コミとかちゃんとされてて、弟子とかちゃんと取れそうな
  ところがいいと思ってたから、弟子ありそうなところで調べたら、スグにヒット
  して、家の近くに、日本料理だとナンバーワンってところがあって。

  ここでいっか、みたいな。

  一応、人生の軸っぽくなるところだから、ちゃんと店を視察しようと思って、
  16日に下見に行ったんですよ。バイト終わった後に。
  で、なんか、あんまり大きくないビルの2階の奥のこじんまりとした店だった
  んで、ここ大丈夫かって思ってw
  でも、その、メニューがあって、階段のはしにはってあるんすけど、手描きで。
  全部筆で書いてあって、めっちゃメニュー多いんすよ。ちょっと達筆過ぎて
  読めないんすけどw

  最初に3月16日のメニューってあって。
  16日のメニューってことは、毎日かえんの?って。
  それ、相当じゃない???って思って。
  次の日に行って、メニュー変わってたら、ちょっと行ってみようかって決めて。

  17日にバイトしてから行って、たら、メニュー変わってたんすよ。
  めっちゃあって、あんま覚えきらなかったんすけど、

  ただ、昨日なかったメニューがある。

  これ、、、よめないんすけどw 
  これなかったって思って。
  食べログのやつもちゃんと調べたら、大将のことも載ってて、なんか、京都で
  16年修行して、名古屋に来て、でちゃんと弟子を何人か取りながら、で。
  口コミも大将の料理のこともすごい褒めてたし、気がすごい利かせるとこが
  上手い、みたいな。かつ、弟子に対して超怖いみたいな。

  これじゃん、みたいな。 これこれ、これでしょ。

  基本的に俺、さぼりがちなんで、その、鍛えて欲しい、みたいなのがあって。


  17日、営業時間が10時までだったんで、営業終わって、きっとなんか
  やってるから、11時ぐらいに進入しようって思って、待ってて。
  そんで、超ドキドキしてきて、友達に電話したりとかしててw でも、
  11時ぐらいになっても全然店の明かりが消えなくて、誰も出てこなくて、
  誰か出てきてもいいんじゃないかって。なんで?みたいな。

  で、急におなか痛くなってきて、ちょっとトイレに行って、で、その店の
  正面がトイレだったんですよ。トイレ行って、スッキリして出たら、完全に
  その、頭を剃りあげた弟子みたいな人が、プイって出てきて、

  ココしかない!って思って、 ガッ!!!ってつかんで、

  「 その、弟子になりたいんですけど、そういうのできませんか? 」

  みたいなこと言って。

  その人が一番下の弟子だったみたいで、
  ちょっと大将に言って来ますみたいになって。。。

  そこから進入して、その日なんか、大将の大切なお客さんが来てて、その
  お客さんのためにずっと開いてたらしいんですけど、その、すっごい、
  めっちゃ只者ではないオーラが出ているおじいちゃんだったんですけど、
  その人の隣に座れよ、みたいになって。ビール飲みながら大将の面接みたいな
  のが始まって。面接って言っても、ただ、何で来たか?とか、何してんの?
  とかいう話だったんですけど、

  で、「 いいよ 」、って言われて、「 いいの? 」ってwww

き:何で来たか?とかは、結構正直に食べログでって言ったの?

か:全部。食べログって向こう知らなかったんすけど。こうこうこう思って、
  みたいな。その辺多分、あんまり聞いてなかったと思うんすけど、なんか、
  「 目が気に入った 」って。よくわかんないすけど、気に入ってもらえて。




  「 いいよ 」になったんですけど、なってから、学生ってことまだ言って
  なかったんで、大学生で、その、辞めようと思ってますっていうことを
  言ったら、なんかすごい怒られてw その、自分が、今してることをきちんと
  してからじゃないと弟子には取らんって言われて。

  結構抵抗したんすけどw なんか駄目で。 厳しくて駄目で。

  大学の授業はなんか、見切りをつけたみたいな。
  さっさと明日から働きたいです、みたいな。
  俺、修行したいんす!みたいな。

  それでもう、結構弟子の人も若かったんで、一番下が19で、1個上が21で。
  一番上の人が23だったんすけど、でもそれでも3年修行してて、ようやく
  1品ぐらいお客さんに出せる料理が作れるぐらいだったんで、
  早く修行したい!みたいな。

  さっさと修行しないと、俺、もう24なんで。

  しかもその、修行する目的が、ちゃんと言ってなかったんですけど、世界的
  に見て、その、どこに行っても生きていけるぐらいの腕が欲しかったんです。
  で、修行したら、海外に放浪したいって思ってて。
  だから、放浪って言っても。。。 何歳の放浪なんだ、みたいな。
  できるだけ30手前ぐらいにはちゃんとして、ちゃんと放浪したいっていうか、
  放浪して30ぐらいって言うのが、ほんとベスト。

  で、まぁ、駄目で。

  25で入るんで、そしたら、ギリギリっすね。
  でも大将は16年修行してるじゃん、みたいな。それで結構不安なんすけど、
  詳しい修行年数は結構人によって差が出るみたいで、早い人は早く独立してる
  みたいですし、でも長い人は長いし。正直やってみないとわかんないすけど、
  行ってみて、すごいハマッたら多分そこを何年かやった後に、京都に行って、
  本格的に修行に入るってのもありかもしれません。でも、修行してたら、
  きっと、暮らしていけるだけの力にはなるんじゃないかなっていう。

  日本人っぽくなる、っていうか、日本文化学べるんで。
  しかも食を通して学べるのがよくて。

  問題は、修行中にお金稼げないから。
  うわさだと修行中10万ぐらいもらえるらしいんすけど、10万では2人暮らして
  いけないんで。だから、こういう自由な時間があるときに、毎月いくらか入る
  何かを作っておかないと修行できないんじゃないかと思うんすけど。
  だから、大学いる間の目標は、稼ぐ力を作るっていうのが目標なんです。

き:それにしても、まさか食べログとは思わんかったw
  食べログ作った人がこれ知ったら、どう思うやろね?

か:大将にも「 Webみて来たの? 」みたいに言われてw
  でも、ここの料理高いじゃないっすかw 食べられねぇすよ、みたいなw

き:あと、かわすみが日本料理って聞いたときは、納得な感じがしたけど。

か:みんなにも「 それっぽい 」って言われて。じゃあよかったな、って思って。
  それっぽいって大切だと思うんで。
  ほんとにそこで、こう、世界的に見て、自分のアイデンティティをもてるように
  なりたいなと。

き:その世界的って言う視点はどこから来たの?

か:世界行きたくて、世界行ってなくて、世界に行くのが、不安、っていう。

  自分が、全然お金なくて世界に行って、生きていけるのか、みたいな。でも、
  バックパッカー行ったら、3年ぐらいは帰ってきたくないんで、その3年間を
  どう生きていくか、っていうところの強みを探してる部分が結構あって。
  そこで、その世界的に見てっていう視点で日本料理は結構有名だし、日本料理
  自体が素材を生かすものだから、どこに行ってもそんなに困ることないんじゃ
  ないか、みたいな。

  ま、料理自体あんまりやったことないっすけどw


◆ そして話は過去へ向かいます。

き:そっか、世界にいきたいんや。ずっと名古屋やったっけ?

か:ずっと名古屋ですね。小学校の頃からずっと。区も変わってないっす。
  数十メートル移動しただけですwずっと住んでた家が取り壊すってなって。
  古過ぎて。今、駐車場になってるんすけど、もう、ぼろぼろだったんで。

  ほんと、ぼろぼろだったんでw

  あの家はひどかったっす。和式しかないし、夜とか、天井裏をめっちゃ走ってる
  みたいな。どどどどって、音するんすよ。あと、しかけると絶対いるし、
  みたいな。ホイホイ仕掛けるとホイホイされてるし。

  ただ、その、結構長くいたんで、お隣さん同士すごく仲が良くて、なんか
  お隣さんがすごいおいしいものを作ったのを、ちっちゃいとき俺すごい
  可愛かったんで、もらいにいって、みたいな。

  風呂、めっちゃこわかったすからね。ちっちゃいころとか。なんか暗くて。
  全部タイル張りですごい怖くて。ちっちゃいころって、頭洗うときに目つぶら
  なくちゃいけなくて、それがすっごい怖くてwあと、ちっちゃいころはずっと
  和式トイレだったんで、足腰も強くて、全く苦じゃなかったっていう。

  普通に、そこに1時間ぐらいいました。本読みながらとかw 漫画でしたけど。


 ということで、次回は結構過去のお話です。
 いろいろ普通の道から飛び出してアクロバティックな展開を見せるかわすみ。
 その動きには、ほんと目をみはります。

 単純に、シンプルに動いて、 シンプルにすごい。

 そんなかわすみの少年時代はどんな感じだったんでしょうか?