meta.kimura

感情の率直と、思索の明澄と、語と文との簡潔とです。

ワークショップ的なことをさせていただいたので、独りで振り返る会を開催した。

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 ご縁があって、ちょっとだけワークショップ的なことをさせていただきました。本当にワークショップなのかというと、自信は全くないので「ワークショップ的」と言わせてくださいませ。m(_ _)m いやはや、ワークショップってなんなのでしょうね。
 ことの経緯をさらっと申し上げると「教育について考えてるけど煮詰まってきてるから相談にのってくれい」という依頼がありまして、「うーん、そうですね」と唸っているうちに人が集まり、いつの間にやら、あ、これはワークショップ的にやるのがいいのだろうという運びになったのでした。土壇場でも人は増えて、わたしを含めて8人。キーワードは「これからの教育」です。おっきい話ですな(笑)。

 

事前の設計

 依頼ベースだったので、まずはもう少しヒアリングです。何を求めているのか、テーマが大きかったので絞れるのかどうか、本人はどんな状況なのか、半分以上は興味本位で(!?)聞いてみました。一歩が踏み出せていないのか、大量の情報に飲み込まれているのかでは、アプローチも違います。フランクに聞けたことと、相手がしっかりと答えてくれたこととがあって、なんとなく仮説が持てるぐらいのところまではできたような感触でした。ジャブはまずまず。
 状況が把握できてきたところで、次はなんとなく設計します。ざっくばらんに話せればいいぐらいのテンションなので、がっつりつくり込むのは辞めました。このとき、多くても4人ぐらいの予定だったのもあります。ぬーん、と思いを巡らせて、2つのポイントが出てきました。
 ひとつは「依頼者が話したいことを話せて、聞きたいことを聞ける場にすること」です。何はともあれ、楽しめればええじゃないかと。なので、全体を貫く問いは依頼のまんまにしてみました。決して、こねくりまわすのが面倒くさかったわけではありませぬよ。(;・∀・)
 ふたつ目は「自分の言葉で語れるようになるといいなぁ」です。聞いた部分からは、調べてはいるけども軸や芯はまだつくりかけの段階じゃないかなぁ、などと感じてしまったのです。練った方がいいのか、叩いた方がいいのかはちょとわかりませんでした。にしても、未だに練るものが何かもわからずに、寝かせてばかりいる自分のことを棚に上げて、こんなことを考えてるのもおかしな話ですな。わたしの「これから」の方が心配だよ(笑)。

 ってなことで、ひとつ目が表でふたつ目が裏です。なんとなく出揃ったところから、具体化していきます。といっても、こういう場合、実際には具体案と方針は行ったり来たりしながら出来上がっているものですけども。
 せっかく集まったのに個人ワークをするのもどうかと思いましたが、わたしのわがままさも出まして、無理やり盛り込むことにしてしまいました。前半個人ワーク、後半は模造紙とポストイット使ってダイアログ(話し合い)です。ちょっと特殊なワークシート使ったこともあって、前後半が分断されました。雑さが目立ちます。まぁ、なんとかなるじゃろう。( ̄ー ̄)

 

当日の進行

 少人数だし何とかなるかー、などと高をくくっていたら、人数が増えました。こういうときは、おおよそ「来る?」→「行く!」方式で参加されるため、参加動機がブレます。そういうときにはそういうときの場になる。ラテンに構えましょう。

 誰のために集まっているのかを強調するようには意識してみましたが、ちょっと依頼者に覆いかぶさるモノが大きくなり過ぎてしまったかもしれませぬ。そこはもう少し、わたしが引き受けてもよかったかなぁ。

 あと、遅れての参加があることは想定の範囲内です。平日夜なら、必ずあります。発声は意外なほど衰えておりませんでした。体重増加を目指して、たまに腹筋してたのが功を奏したのかも(?)。滑舌は、相変わらずあまりよくはありませんでしたな。そのフォローもうまくいきませんでした。あえいうえおあお、あえいうえおあお、あわわわわわ。

 場のホールド感は高くなく、いいタイミングでうまく動かすことはできなかったのも反省ポイントです。集まった個々のチカラが強かったので、こちらから投げかけるだけでぐぐいっと集中する感じ。なんかとって食べられそうだったので、外に立って眺めてるような位置に自分を置いてしまいました。そのせいもあって、時間管理がうまくいかなかった。8人もいれば帰りたい人もいたでしょう。ここが最も大きい反省ポイントですなぁ。

 要するに、参加者個々のレベル感が高くて、なんにもしなくていいかぁ、と怠けていたような感じです。ん、いつもと一緒かもしれませんな。でも、まぁ、居酒屋トークで自由飛行するよりかは、少しはいい話ができたかなとは思います。いやぁ、いい経験させていただきました。

 

で、どうだったのか。

 ここはそこまで評価できないところです。こういう語り合いは漢方薬のようなもので、実質的な動きにはつながりづらい。参加者の振り返りにも「もっと関係者と話しましょう」というのも出ておりました。やってもいいけど、モノ足りない、といったところかもしれません。
 満足度ってのは、どうもはっきりしないものですし、満足しない場の方がいいこともあるから、やっぱり難しいですね。モヤモヤしたことがよかった人、参加者と名刺交換できたことがよかった人、スッキリがあったことがよかった人、それぞれです。同様に、依頼者にとってこれがよかったのかどうかはわかりません。10年後ぐらいによかったと思うこともあるやもしれぬ。難しさでもあり、おもしろさでもあるところですなぁ。うーむ、うむうむ。

 

 

 ほい、ちゅーことで。独りで勝手に反省会をしてみました。ひっさしぶりにできて楽しかったこともあり、感覚が戻らなかったこともあり、わたし自身はモヤモヤできて満足です。
 そして、何よりも、こういう「頼まれ」があったことが嬉しく、ありがたいことですな。どうなるかわからない旅路に、こんな形でほんの少し関われたこと。それ自体がわたしにとっての成果なのだと思うのでした。

 


m(_ _)m

 

 

ワークショップデザイン――知をつむぐ対話の場づくり(ファシリテーション・スキルズ)

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