meta.kimura

感情の率直と、思索の明澄と、語と文との簡潔とです。

昔、企画をつくるときに使ってたフレームを見つけたので、晒しておく。

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 コミュニティ・ユース・バンクmomoが今年で10周年を迎えるそうで。momoは東海地域のNPOバンクで、地域に貢献する事業、課題解決を目指す事業にお金を融資する、ってなことをしております。気になる人は調べてみてくださいまし。

コミュニティ・ユース・バンク momo

 だいぶと若いときに、そこでボランティアをしていたことがありまして、その関係で、ボランティアをした人に聞く!的なアンケートに回答していました。振り返ってみるとまたえらく懐かしい話です。しみじみ。( ̄ー ̄)

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 で、あの頃つくっていた資料を眺めていたら、こんなのが出てきました。企画を考えるとき、つくるときに指標としていたフレームワークです。昔はこんなのを使って考えていたのですな。

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 この図だけではなんのことやらわかりませんので、解説をしておきますね。これは主にイベントとか勉強会とかの企画を想定してつくっています。「誰に」「何を」「どのように」感じてもらうのかを、なるべくひとことで書き込んでいくと、参加者にどのような変化が起こるのかがわかりやすく表現できます。
 縦の楕円部分が企画しているイベントです。この楕円を参加者である「guest」が通る。すると黄色い十字手裏剣マークみたいなのが付け加わるわけで、これが「what」です。何を感じて欲しいか、を明確にしておこうって意図ですな。そんでもって、横の楕円は参加者にしてもらいたい次の「action」です。ここまで設計するのって難しくて、ちょくちょく次の一歩のハードルが高すぎたりします(笑)。
 そんでもって、最後にぶっ飛んだ方向性として「Why」が用意されている。これは目指す社会像とか、ビジョンってなイメージです。どんな文脈にのってるの?ってのを意識しましょう、ってことで。北極星が見えているかどうかで、スタッフの動き方とか個々の判断が変わってきたりもします。意外と重要なポイントとして扱ってたんですなぁ。

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 当然のことながら、こんなフレームがきっちりうまく使えたことなんかありません。(;・∀・) 企画しているイベントなり勉強会なり、その他の活動の「その後」まできちんと設計しようという意志に溢れたところには見どころがありますし、使えない代物ではないと思います。
 ですが、現実問題、企画はそんなにスッキリ整理されるもんじゃありません。もっと多様な側面があり、もっと多様な意図が盛り込まれていきます。主催者や企画者が「今回のゴールはここだよ〜」と言ったところで、例えば上司は「広報効果」に目をつけるかもしれない。割り切れないのが人間の気持ちで、それらは割ってみてもまたつながりはじめます。
 結局は複雑怪奇。そして、本当に力のある人は、その複雑性を乗り越えてスッキリさせる能力を備えているもんです。大変複雜なことを説明しているハズなのに、聞いている方は「ああ、そういうこと、簡単ね」と思えるような説明をする。そういうのがホンモノだと思っています。

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 ってなことで、こんなフレームを示すよりも、こういう類のフレームをどう使うか、を示すことの方がよっぽど大切なのでした。残念ながら、経験浅いわたしではまだ「使いこなし方」の説明はできませぬ。このフレームを「こなす」のは、その人自身だからなぁ、などと、半ば諦めている節もあったりなかったり。
 ただ、汎用性は意外と高いような気もしましたので、今回晒してみることにしました。(もしかしたら、むかーしの記事で晒してたかもしれませんが)企画に悩んでいる方、情報の整理に四苦八苦されている方がいらっしゃったら、その思考の添え木として、使ってみてください。ちっとは使える資料になるやもしれませぬ。

 

m(_ _)m

 

 

企画力 人間と組織を動かす力 (PHP文庫)

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