有給を取った。今朝は晴れていて、気温は低いけど、日差しが力強くて、気持ちがいい。家でゆっくりできている。日常がありがたい。今は特に、そう思う。
ロシアが侵攻をはじめて、今日で何日目になるだろうか。突如飛び込んできたニュースには驚いた。日々変化する状況を気にし続けていたが、徐々に、そのニュースチェックさえも習慣になりつつある。いまや、「侵攻」という表現が適切なのかどうかもわからなくなってきた。
「特別軍事作戦」なのか「侵略」なのか、「紛争」なのか「戦争」なのか。言葉ってのは難しい。ほんとに、難しい。
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何が正しいのかわからない、という状態は、実は正常なのだと、ぼくは思っている。今回の件に関しても、ウクライナが善で、ロシアが悪だという意見には、馴染めない。報道を見つつ、なんとなくロシアが、プーチン大統領のやり方が、まぁ悪いんだろうとは思っているけども、8:2でロシアが悪そうだ、ぐらいに留めている。
軍事行動に出たことは当然に非難されるべきだ。しかし、その手段しかないと考える状況となってしまったのはなぜか、そして、軍事行動にGOを出せてしまったのはなぜか。これらの疑問には向かい合わなければならないだろう。プーチンが悪い、で終わらせてしまってはいけない。それはあまりにも短絡的だ。
戦場ならともかく、遠く離れた地で脊髄反射の反応を示す必要はない。岡目八目、八手先までは到底読めないけれど、岡目の役割は冷静と熟慮にあると思う。
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そういう意味でみると、今の日本の状況はそれなりに正常なのかもしれない。ヤフーニュースのコメントとか、スマートニュースのまとめタブしか眺めてない人間が何を言うか、って感じだけれど、意外とみんな冷静だなと感じている。激情に流された文章を、そこまで見かけない。
ウクライナを助けぬは人非人、的な雰囲気になりはせぬかという心配は必要なかった。ウクライナへの支援と、ウクライナへの人道支援を混同する流れもあったけど、わりと切り分けて考えられているようにも見える。
個人的には、れいわ新選組のロシア非難決議反対はよかったなと思う。侵略には反対だけれど、ロシアを非難すべきかどうか。一色に染まらず、一石を投じる。この状況では、なかなかできない、勇気の要ることだ。だからといって、ぼく自身が支持(投票)するかどうかは別の話なんだけど、こういう政党が1つあってもいい。
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最初の違和感は、NHKのニュースだったような気がする。「ロシアがウクライナを一方的に侵攻した」と伝えていた。ぼくはどうにもその「一方的」が引っかかった。事実、一方的だったとしても、その言葉を繰り返し伝えるのはよくないなと感じた。
有事の際には文体が乱れる。激流は激流を呼ぶ。どちらの方向に流れているかは問題にならない。流れの激しさだけに共鳴して、その勢いで世界が分かれてしまう。だから、こういうときは、なるべく落ち着いた文章を選んだ方がいい。激しさへの感度を上げて、極端とは距離を取り、判断の余地を残しておきたい。善と悪しかないのであれば、世の中こんなにフクザツじゃないのだ。
「peace!」の叫びも悪くはないが、ここが対岸ならば、穏やかな平和への祈りを。願わくば、怒りと憎悪が連鎖せぬことを。ひとりでも多くの生命が、失われぬように。
m(_ _)m