meta.kimura

感情の率直と、思索の明澄と、語と文との簡潔とです。

何とかかんとかデータベーススペシャリストに合格して結構嬉しいので、その勉強法などを振り返る。

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 データベーススペシャリストに合格したらしい。またそのパターンかよ、と言われそうだが、これまた全く合格するとは思っていなかった。当日の手応えは、最悪。まぁ、箸にも棒にも引っかからずに落ちているだろうと思い込み、凹みに凹んで、慰められる始末であった。
 そんなに落ち込んだのは、それなりに準備をしていたからだった。応用情報技術者試験のときとは違って、当日までにまずまずの点数が取れるところまで仕上げていた。だから、手の出しようが見つからない問題に突き当たって、途方に暮れた。「ここまで準備して駄目なら、もう対策のしようがねぇじゃねーか」というのが正直な感想だった。
 今でも合格が嘘みたいに思えてしまうし、こんなIT初心者が取っていい資格でもないなと思う。あんなに解けなかったのに通ったのは、おそらくIPAがどこかで受験者の相対評価をしているからだろう。そんな気がしてならない。

●◯。。。...

 さて、そんでは少し勉強方法を振り返ってみる。
 データベースに関しては、ちょっとかじった程度からのスタートだった。応用情報技術者試験の午後の選択問題でデータベースを選んでいたので、全くのゼロベースではじめたわけではない。前職では自分のパソコンにMySQLを入れて、簡単なSQLを書いて経営関連のデータ分析に使っていた。ただ、お遊び程度であったことは否めない。現職でもSQLを書く機会はあるが、前より簡単なSelectしか使っていない。もちろん、データベースの設計なんかしたことはない。
 そんな状態から、とりあえずIPAの高度試験はとっつきやすそうなデータベースからはじめっかぁ、ぐらいのノリで申し込んだ。いまいちどんな試験かわからなかったので、本屋に行ってよさそうな参考書を購入。結果的には、この1冊で乗り切った。

 本の購入が7月上旬。その後、しばらく積読状態になって、8月に入ってから読み始めた。たしか試験の申込み締切が8月の中旬で、その間際までうじうじ受けるだの受けないだの言っていた気がする。覚悟を決めたのは申込後。勉強もその頃から本格化していった。
 8月中に参考書の理論解説系の章を読了。あまり新しい知識を覚える必要がなさそうだったので少し安心したものの、そこからいきなり実践問題に入ってちんぷんかんぷんになる。階段飛ばしが過ぎるのだけれど、もうこのレベルになってくるとそこまで丁寧な解説があるわけでもなさそうだったので、諦めて問題に向かう。それと同時に、IPA試験おなじみの過去問道場で午前2試験の対策を進めた(午前1試験は応用情報技術者取得から1年だったので免除)。午前も午後も、練習問題とか予想問題みたいなものがなく、ずっと過去問で対策していた。
 9月中旬ぐらい、試験1ヶ月前になって、ようやく試験の全体像が見えはじめる。午後1試験は大問3問から2問選択で90分だから、1問当たり45分。時間が厳しい。午後2試験は大問2問から1問選択で2時間。時間はあるが、さすがに土日しか問題を解く時間を確保できず、練習不足になってしまいそうな予感があった。
 午後問題の内容は大きくデータベースの設計、物理設計、SQLの3つに分けられそうだったが、午後1はそれぞれ明確に分けられているわけでもない感じがした。なので、午後1は選択問題のターゲティングをせずにひたすら過去問を解くようにした。午後2は物理設計系とデータベースの設計系でそれなりに分かれていたので、弱めになりそうだった物理設計を避ける心づもりをして過去問にあたった。
 10月に入る頃にはER図のえげつなさにもそれなりに慣れてきて、午後1はまずまず点数を稼げるようになった。平日夜に45分で1問解けるのはありがたい(といっても、ほとんど時間におさまらず、1時間ぐらいかけて解いていたが)。午後2はなかなか手がつけられていなかったが、少し余った有給も使って過去問を消化。最終的には、過去5年分の問題を解き終えて、2年分程度2周目を解くことができた。ここまで来るとかなり仕上がった感がある。午後2はデータベースの設計で攻めれば部分点を拾って合格基準にもっていける感触も掴めた。
 しかし、過去問だけの話である。直前になって、ほとんど過去問を覚えただけじゃないか、という疑惑が湧き出てきた。手遅れもいいところだが、残念、上に書いたように、練習問題も予想問題もないので、過去問以外の対策のしようがないのである。
 その結果、見たことのない問題形式にあたって融通が効かず、こりゃあ落ちたわ、という手応えになってしまったのだった。

●◯。。。...

 まぁ、なにはともあれ、結果が出たのはよかった。身になったどうかは甚だ不安であるけれども、正直、嬉しいのだ。1日かけての試験を、もう一回受けるとなるとしんどいのだ。
 今回よかったのは、データベーススペシャリスト試験が知識重視のものでなかったことだろう。論理力がものを言うし、国語力が役に立った。データベースの設計に関しては、ひとつひとつの条件をパズルのように組み合わせて全体像を把握していく流れでいけば、それほど難しくはない。線が多くてややこしいだけで、論点は多くない。
 地頭のよさで乗り切った、と言えなくもない。ぼくの地頭なるものがよいか悪いかは置いておいて。そう考えると、地頭ってのは、ロジックと国語なのかもなと思えてくる。ロジックが理解できて、日本語を読解できれば、こういう試験系にはまずまず対応できる、の、かもしれない。
 トレーニング方法が曖昧だからって、現国を軽視しちゃいけない。そう思った。
 


m(_ _)m