meta.kimura

感情の率直と、思索の明澄と、語と文との簡潔とです。

休めない。

 『休息の科学』って本を読んだ。内容はまぁ、そんなに充実してたわけでなく、ただなぜか知らんが読むのに時間がかかった。たぶん、苦手な文体だったんだと思う。ビジネス系で、ポピュラーで、平易な感じだったのだが。翻訳だったからか、何なのか。
 ぼく自身、最近は「休めなさ」が課題になっている。休みがない、わけじゃない。時間がない、わけでもない。ただ、空いた時間があると何かしらやろうとしてしまう。炊事とか洗濯とか、やらなきゃならんなぁ、ってことを詰め込む傾向にある。そうでなくても、最近はランニングに精を出していて、身体もわりといじめている。本当はもっと休むべきなのだ。

●◯。。。...

 多くの人間にとって、何もしないってのはかなり難しいことらしい。休むことに、罪悪感を抱いてしまうとか。罪悪感って言葉が正しいのかはわからないが、そういう感触には共感する。焦燥感というか、何もせずに過ごしたことへの虚しさみたいなものが嫌なのだ。例えば、ある1日を振り返る。やったことと言えば、ランニング、英語の勉強を少し、あと洗濯と、買い物と、料理、片付け。掃除。これだけやればだいたい1日が埋まる。埋まってるけど、何もやってないようにも思えてしまう。進歩がない、進捗がない。新規性もない。なにかに挑戦したようで、していない。
 文章も書きたかったし、パソコンの処分もしたかった。ランニングウェアを見に行ったり、勉強もしたいし、本も読みたい。音楽を聴く時間もとりたし。コーヒーを飲んで、ふぅっとひと息つくような、贅沢な午後も欲しい。欲望まみれである。
 そんなことを考えていると、息つく暇もなくなっていく。息するのを忘れる、ってのはとてもいい表現だったのだなと気づく。ほんと、そんな感じだ。らしくない。

●◯。。。...

 現代はタイパの時代だと聞く。全く現代っ子じゃないハズなんだけど、どうやらそんな悪魔に取り憑かれているらしい。いつの時代も、むやみにパフォーマンスを求めてしまう。もっと休んでよいのだぞと、自分に言い聞かせる。ブログなんか書いてる場合じゃないな。ひと息つかなきゃ。

 ん?これでいいのか?



m(_ _)m