meta.kimura

感情の率直と、思索の明澄と、語と文との簡潔とです。

本は安いときに大量に買う

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 筑摩書房が創業80年ってことで、Amazon電子書籍がやたらに安くなっていた。80冊安くなってるらしく、ラインナップを眺めるにだいたいがちくま新書で、中にちくまプリマー新書が混ざっている。1冊150円ぐらいでなかなかに手が出る価格だった。ふむふむとしているうちにクリックが重なって、気がついたら8冊ほど買っていた。しめて1200円ぐらいなり。ポイントを有効活用したとはいえ、こんなに荒く買ったのは久しぶりかもしれない。

●◯。。。...

 本は安いときに大量に買うのがいい。と、思っている。専門書はともかく、興味のある本はともかく、なんとなく気になっていたり、ちょっと勉強してみたかったり、自分の知らない世界を覗いてみたりしたいときに、すっと買える価格になってるのはとてもありがたい。
 つまりは、つまみ食いがしたいのである。そんなに気合いを入れたくない。けど、パクっと食べたい。積ん読になってもいいやっ、ってぐらいのテンションで買ってしまえるハードルの低さになっていることが大切なのだ。そうでないと、どんどん自分が自分の興味の中に縮こまってしまって、いっつもこの作家だなぁ、とか、このテーマの本ばっかやなぁ、ってなことになってしまう。低価格は、大事で、ありがたい。
 でも。それって、裏を返せば、ちょこっとの「気になる」に800円も出せないってことでもある。それはそれで、残念なことだと思う。著者の努力に報いてない気もする。本を一冊書くのって、たぶん、相当にしんどい。それを駄菓子みたいに買ってしまうのはどうなんだと、そんな疑問も持ってしまう。まぁ、それがわが家の経済的現実なんだから、仕方がないんだけどね。

●◯。。。...

 安い本といえば、古本である。島根にいたときは、かんなりお世話になった。古本関係に恵まれていたこともあって、たくさんの本が通り過ぎていった。岐阜に来てからは、徒然舎といういい古本屋さんがあるものの、いい古本屋さんはいい値段付けをするもので、良くも悪くも、なかなか本(実物)は増えないようになった。
 こう考えると、見る目のない古本屋、というかBOOK OFFの存在は偉大だったのだと、改めて思う。振り返ってみれば、高校時代、浪人時代、大学生になってからもBOOK OFFにはお世話になっていた。だいたい行くのは100円コーナーで、山の中から質がいい本を探し出すのが楽しかった。特に浪人時代は、大阪までの遠距離通学途中下車の旅で、各地のBOOK OFFをまわっていた。漫画も読んだが、本も読んでいた。

●◯。。。...

 できるだけ、できるだけでいいから、ある程度の本が手を出せる範囲にある環境をつくっておいて欲しいなぁ、と思う。図書館じゃ駄目な部分もあるのだ。買って、持って、そのうち読んだり読まなかったりが、できるといいなぁ。

 

m(_ _)m