何についてもそうだと思うけど、まっさらで、ゼロな地点から、新しいものをつくっていくぞ、なんてことをできる機会はなかなかない。どんなことにも、これまでの経緯があって、歴史がある。その上で、ぼくらは生きている。
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カメラをどうしようかなぁ、なんてことを考えている。今までは、PENTAXとNikonの一眼レフを使ってきた、という経緯がある。それなりにレンズが揃っていて、その、いわゆるレンズ資産が、これからの展開の縛りになる。今持っているものを有効活用しようとすると、次のカメラはもちろんPENTAXやNikonであるべきであって、もうちょっと言えば、KマウントかFマウントなのである。
例えば、ソニーのミラーレス一眼に移行しようとするならば、それにはどえらい気合いが必要になる。お金もかかる。うじうじしているうちに、年季の入ったうちのカメラたちが悲鳴をあげはじめちゃってるので、うん、なかなか難しい問題である。
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うちのアパートの、リビングとダイニングをどうしようかなぁ、なんてことも考えている。二人暮らしをはじめるときに買った、中途半端な高さのこたつがあって、その高さに合わせた高座椅子が揃えてある。それなりに気持ちよく使ってきたのだけれど、ちょっと座りにくかったりしていて、そろそろ別の形を模索してもいいんでないかという話になった。
今まで使ってきたこたつはいいものだし、捨てるつもりもない。ただ、リビングとダイニング兼用で使ってきたようなものなので、どちらで使うにしても中途半端なところがでてきてしまう。新しいテーブルや椅子を買うにも、背の高いものを買うか、低いものを買うか、わからなくなってしまう。
いっそのこと、全部処分してしまった方がすっきりするのかもしれないが、もちろんのことながら、そんなお金はない。なんとなく妄想はするものの、実際の方は全く進まない。今まで積み上げてきたものが、ハードルになる。
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生活は、ちょっとずつの積み上げであって、どこかしらツギハギである。家具を一気に揃えてしまえることはそうそうない。まずはある程度の基幹システムをつくって、そこから不便をひとつひとつ潰していくように、買い足していく。だから、生活は徐々に徐々によくなっていくのだけれど、その資産は反面、重荷にもなってしまうのだろう。
システムの全体最適は、かくのごとく、難しい。ブルトーザーのような力強さで、ガーッと整地して、ドカーンとつくり上げてしまうぐらいのパワーが必要になる。要はお金の問題じゃないかと言われれば、その通り。世の中、お金はパワーである。
とはいえ、何でもかんでも飲み込んでしまえる資金力ってのは、それはそれでツマラナイものになるんじゃないかという気もする。制限があってこそ、ゲームは盛り上がる。これまでの歴史は、積極的に引き受けていきたいもんである。
今あるものを引き受けて、その中でうまくやっていく。そういう巧さを身に着けていけるといいなぁ、なんてことを思う。
m(_ _)m
