まぁ、読まんでもよかった。けど、読んでもよかった。そんな本。
久しぶりに齋藤孝さんの本が読みたくなって、図書館で何となく検索して、何となく手にとった。出版年も新しくて、読みやすそうだったってのもある。実際には、読みやす過ぎて、もうちょっと手応えが欲しかったなぁ、って感じになった。
それでも、読み方を見直すにはいい機会になった。
●◯。。。...
齋藤孝さんの文章は軽快で、明快で、ズバッと斬り込んでくる。それがわりとクセになる感じで、たまにその口調に触れたくなる。わかりやすくて、スラスラ読めるから、読書初心者には大変オススメ。だけど、中級者(?)以上になると、物足りなさも感じたりする。
この本は、そんな齋藤孝さんが初心者向けに書いたものなので、さらにスラスラすーっと読めてしまう。遅読派のぼくでも、たぶん3時間もかからずに読んでしまったのではないかと思う。
読書に関するあれやこれや。どうやって読むか。最後から読んでもいいし、途中から読むもよし。飛ばし読みしてもいいから、最後まで突っ切ってしまえ。目の動きよりも手の動きを重視して、パラパラパラとテンポよく、本の中を快走するためのノウハウがズラリと並んでいる。
大切だなと思うのは、そのどれもが読書で、千差万別、多種多様な本との関わり方全部が読書であるということだ。打率3割、喧嘩上等。みんなもっと、バシバシ本にぶつかったらいい。
●◯。。。...
ぼくは順番通りの精読好きなのだけれど、やっぱりそればっかりじゃ見えなくなることもあるなぁ、と最近感じている。細部に引き込まれ過ぎると、本の中のどこにいるのかわからなくなってしまうのだ。
もうちょっと距離をとって、ポンポンポンのリズムも身に付けたい、と、今更ながらに思う。30分で一冊ってのはちと難しいけど、5時間も6時間もかけて読む程の余裕もない。命短し歩けよ乙女、である。乙女じゃないけど。
小説読みたいし、『罪と罰』にでも手を出そうかなぁ、と思えるぐらいには読書に対するハードルが下がった。高校生とか大学生をアジテーションするにはいい具合の本だろう。
m(_ _)m
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